ロビン・フレイザー

ロビン・フレイザー：MLSを彩った名DF、指導者として新たな道を切り開く

ロビン・ルーシャス・フレイザー（Robin Lucius Fraser、1966年12月17日 - ）は、アメリカ合衆国出身の元プロサッカー選手であり、現在は指導者として活躍しています。現役時代は主にメジャーリーグサッカー（MLS）で傑出したディフェンダーとして名を馳せ、アメリカ代表としても国際舞台で活躍しました。引退後は指導者としてのキャリアをスタートさせ、MLSの複数のクラブで監督やコーチを歴任し、その手腕を発揮しています。現在は、コロラド・ラピッズの監督としてチームを指揮しています。

プロキャリア

1988年、フレイザーはアメリカン・サッカーリーグのマイアミ・シャークスでプロとしてのキャリアをスタートさせました。2年間プレーした後、1990年にアメリカン・プロサッカーリーグ（APSL）のコロラド・フォクセズに移籍し、1995年まで同クラブでプレーしました。フォクセズ在籍中には、APSLのオールスターチームに4年連続で選出されるなど、その実力は高く評価されていました。

MLS創設後、フレイザーはドラフト会議を経てロサンゼルス・ギャラクシーに加入しました。ギャラクシーでは5シーズンに渡ってプレーし、そのうち4回（1996年、1998年、1999年、2000年）MLSベストイレブンに選出されるという輝かしい実績を残しました。1999年には、MLSの最優秀ディフェンダー賞を受賞し、リーグを代表するDFとしての地位を確立しました。

2001年、サラリーキャップの関係でコロラド・ラピッズへトレードされ、その後コロンバス・クルーへ移籍しました。クルーでは、ベテランとしてチームを支え、若手選手の育成にも貢献しました。2004年には、最優秀ディフェンダー賞の次点に選ばれ、チームのサポーターズ・シールド獲得に大きく貢献しました。ナット・ボーチャーズやチャド・マーシャルといった若手選手の良い先輩として、彼らの成長を支えました。2005年に現役を引退しました。

代表キャリア

フレイザーはジャマイカで生まれましたが、1986年にアメリカ合衆国の市民権を取得し、アメリカ代表を選択しました。1988年6月1日、チリ代表戦でアメリカ代表として初出場を果たし、その後27試合に出場しました。代表最後の出場は、2001年7月6日のエクアドル代表戦でした。

指導者キャリア

選手として活躍していた1990年代から、フレイザーはロサンゼルスの女子サッカークラブで指導を行っていました。引退後の2007年からは、レアル・ソルトレイクで第3アシスタントコーチを務め、指導者としての経験を積みました。2011年には、チーバスUSAの監督に就任し、初めてトップチームの監督として指揮を執りました。

チーバスでは2年間監督を務めましたが、2年目には14試合勝利なしという苦しいシーズンを経験しました。シーズンオフには、ニューヨーク・レッドブルズから誘いを受け、新監督のマイク・ペッキのもとでアシスタントコーチとしてチームをサポートしました。

レッドブルズでの2年間を経て、トロントFCのアシスタントコーチとしてグレッグ・ヴァニー監督を支えました。奇しくも、フレイザーがチーバスの監督を務めていた際には、ヴァニーがアシスタントコーチを務めており、立場が逆転する形となりました。トロントでは、実質的にフレイザーがチームの指揮を執る場面も多く見られました。

2019年からは、コロラド・ラピッズの監督に就任し、現在に至ります。

獲得タイトル

選手として

MLSカップ
準優勝 (2回): 1996, 1999
サポーターズ・シールド
優勝 (2回): 1998, 2004
メジャーリーグサッカー
東地区(レギュラーシーズン)優勝 (1回): 2004
西地区(レギュラーシーズン)優勝 (3回): 1996, 1998, 1999
CONCACAFチャンピオンズカップ
優勝 (1回): 2000
MLS最優秀ディフェンダー賞 (1回) :1999

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