ロベルト・カネッサ

ロベルト・カネッサ（Roberto Canessa、1953年1月17日生まれ）は、ウルグアイの医師であり、1972年に発生したウルグアイ空軍機571便遭難事故の生存者の一人として知られています。当時19歳で医学生だったカネッサは、この事故で生き残るために、人肉を食べざるを得ない状況になったことを他の生存者に提案しました。

カネッサは、生存者の中でも特に積極的な役割を果たし、ナンド・パラードとともに、アンデス山脈の標高4,200メートル地点から救助を求めるための旅に出ました。12月12日に出発し、10日間かけて山を下り、12月22日にチリ人のセルヒオ・カタランに助けを求めました。この行動は、カネッサの強い意志と決断力を示すものであり、遭難事故におけるサバイバルの象徴として語り継がれています。

遭難事故からの生還後、カネッサは医師としてのキャリアを歩む一方で、政治の世界にも足を踏み入れました。1994年のウルグアイ大統領選挙に立候補しましたが、フリオ・マリーア・サンギネッティに敗れて落選しました。

また、カネッサは、自身が経験した遭難事故に関するドキュメンタリーや映画にも出演しています。2006年には、イギリスのテレビシリーズ「Alive: Back to the Andes」に本人役で出演し、1993年には映画「Alive: 20 Years Later」にも本人役で登場しました。これらの作品を通じて、カネッサは、自らの経験を語り、人々に生きる希望と勇気を与え続けています。

ロベルト・カネッサは、医学、政治、そして映画の世界で多岐にわたる活動を行い、その人生は、困難に立ち向かう人間の強さを象徴するものとして、多くの人々に感銘を与えています。彼の物語は、極限状態における人間の行動と、不屈の精神について考えさせられる貴重な教訓となっています。

参考資料

公式インタビュー（英語）
IMDb（英語）'>Roberto Canessa - IMDb（英語）

もう一度検索