ロベン・フォード

ロベン・フォード：音楽の多様性を体現するギタリスト

ロベン・フォード（Robben Ford、1951年12月16日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身のギタリストであり、ブルース、ロック、ジャズ・フュージョンのジャンルを横断する幅広い音楽性で知られています。

生い立ちと初期の音楽活動

カリフォルニア州ウッドレイクで生まれ、ウキアで育ったフォードは、10歳でサックス、13歳でギターを始めました。兄弟であるマーク（マウスハープ）、パトリック（ドラム）と共に、父を讃えて「チャールズ・フォード・バンド」を結成し、活動をスタートさせました。18歳の時、バンドはチャーリー・マッスルホワイトのギグに参加し、プロとしてのキャリアを歩み始めます。1972年には、アルバム『The Charles Ford Band』をリリースし、後に『Discovering the Blues』として知られる録音も行いました。

多彩な音楽キャリア

その後、フォードはジミー・ウィザースプーン、トム・スコットのL.A.エクスプレス、ジョージ・ハリスン、ジョニ・ミッチェルのツアーに参加するなど、様々なアーティストとの共演を通じて経験を積みました。トム・スコットのグループから離れた後、アルバム『ギターに愛を (The Inside Story)』を制作。このアルバムのバックミュージシャン達は後にイエロージャケッツを結成し、フォードも初期のレコーディングに参加しました。

1986年には、ジャズの巨匠マイルス・デイヴィスとの共演を果たし、その演奏は『Complete Miles Davis At Montreux 1973-1991』のボックスセットや非公式音源で聴くことができます。1988年には、自身のブルースルーツに回帰したアルバム『トーク・トゥ・ユア・ドーター』を発表しました。2006年には、同じくブルースを基盤とするギタリスト、ラリー・カールトンとの来日公演も行い、日本のファンを魅了しました。

ディスコグラフィー（一部）

『メロウ・ムード』 - Schizophonic (1976年)
『ギターに愛を』 - The Inside Story (1979年)
『トーク・トゥ・ユア・ドーター』 - Talk to Your Daughter (1988年)
『ロベン・フォード&ザ・ブルー・ライン』 - Robben Ford & the Blue Line (1992年)
『スーパーナチュラル』 - Supernatural (1999年)
『トゥルース』 - Truth (2007年)
『ソウル・オン・テン』 - Soul on Ten (2009年)
『イントゥ・ザ・サン』 - Into the Sun (2015年)

音楽性と影響

ロベン・フォードの音楽は、ブルースを基盤に、ジャズ、ロック、ファンクなど多様な要素を取り入れた独自のスタイルが特徴です。彼のギタープレイは、テクニカルな技巧と感情豊かな表現力を兼ね備えており、多くのギタリストに影響を与えています。また、作曲家、編曲家としても才能を発揮し、自身のアルバムだけでなく、他のアーティストへの楽曲提供も行っています。長年にわたり、音楽シーンの第一線で活躍し続けるロベン・フォードは、まさに現代を代表するギタリストの一人と言えるでしょう。

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