ロマンティック・モダニズム

ロマンティック・モダニズム（ロモ）とは

ロマンティック・モダニズム、一般的にロモと呼ばれるこの音楽ムーブメントは、1995年から1997年の間にイギリスで発展しました。主にグラムやスタイル・ポップに端を発し、ナイトクラブ文化と深く結びついています。その中心となっていたのは、カムデン地区で開催された「Club Skinny」と、ウエストエンドで行われた「Arcadia」というイベントでした。これらのイベントは、他の多くのバンドのコンサートとも絡んでおり、シーン全体に影響を与えました。

ロモのスタイルは、1970年代後半のディスコや1980年代前半のクラブミュージックに影響を受けており、特にジャパンやソフト・セルなどの印象的な衣装や、妖しげな雰囲気を強調していました。このムーブメントに対して、音楽評論家のサイモン・プライスやテイラー・パークスは、従来のニューロマンティックとの関連性を強調せず、ロモが当時の新しい潮流であることを称賛しました。さらに、彼らはブリットポップの地味なスタイルへの反発として、ロモのスタイリッシュさを評価しました。

ロモの誕生

ロモの発端となった「Club Skinny」は1995年に、プロモーターのケヴィン・ワイルドとポール・ニュージェントによって設立されました。このクラブイベントは、インディーズ系のブリットポップに対抗してスタイリッシュな1980年代ポップを楽しむ場として、カムデンのローレル・ツリーをもとに開催されました。ワイルドとニュージェントはこの場所を、彼らが反発していたブリットポップの中心地として選び、意図的に対立を生む「パンク」な試みとして捉えました。

当初は、ブリットポップの新進バンドを招くなどして集客を図っていました。しかし、デヴィッド・ボウイからの影響を受けた女性バンドのパーセキューション・コンプレックスが常連になり、さらに派手な顧客を惹きつけるようになりました。後に、プラスティック・ファンタスティックやデクスデクスターなどのバンドが加わり、特に前者はロキシー・ミュージックなどの影響を受けたスタイルで人気を博しました。こうした進化を経て、クラブはさらに繁盛し、様々なバンドが参加する場となりました。

メディアの関与と拡大

「メロディ・メイカー」の記者サイモン・プライスは、ロモのシーンにおいて重要な役割を果たしました。彼はプラスティック・ファンタスティックを取り上げ、セクサスというデュオやブティックなど他のバンドにも注目しました。プライスやその同僚は、ロモという言葉を使ってシーンを説明し、新しさや流行の先端を評価しました。プライス自身もロモのイベントに参加し、その活動を活発に追いかけることに。

また、アーケイディアという別のイベントも立ち上げ、ロモの発展に寄与しました。ここでも多くのアーティストがパフォーマンスを行い、シーンの活性化に一役買いました。

1995年は特に盛況な年で、Club Skinnyも開催地を移し、様々なバンドによる刺激的なパフォーマンスで観客を楽しませました。

ロモの影響とディスコグラフィー

ロモは、その後のクラブカルチャーに新しいグラム・スタイル指向のクラブナイトを生み出し、2000年代に至るまでその影響を与えました。さまざまなジャンルのアーティストがこの場から生まれ、メロディックな音楽の新しいスタイルを提供しました。主なコア・バンドには、DexDexTerやPlastic Fantastic、Vivaなどが含まれ、彼らの作品は新しいノスタルジーを呼び起こすものとなっています。

具体的なディスコグラフィーとしては、1996年にリリースされた「Romo Burns」コンピレーション・カセットや、各バンドのシングルがロモのスタイルを具現化しています。これにより、当時のシーンのエッセンスが音楽を通じて伝わってきました。

ロマンティック・モダニズムは、音楽だけでなく、文化全体に新たな視点をもたらした影響力のある運動であったのです。

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