ロミーとミッシェルの場合

『ロミーとミッシェルの場合』（原題：Romy and Michele's High School Reunion）は、1997年に公開されたアメリカ映画です。ロサンゼルスで自由気ままな生活を送るロミーとミッシェルは、幼馴染でルームメイト同士。ある日、高校時代の同窓会に誘われたことをきっかけに、10年前の屈辱的な出来事を思い出します。

当時、容姿や人気で劣っていた2人は、高校の卒業パーティーで意地悪なクリスティとその彼氏ビリーから冷たくあしらわれ、辛い思いをしました。現在のロミーとミッシェルは、キャッシャーと無職という恵まれない状況。同窓会で過去の仕打ちを返したいと考える2人は、2週間で仕事と恋人を探すことに奮起します。ヴェルサーチの服を試着したり、お見合い番組に応募するなど必死の努力をするものの、ダイエットにも失敗し、計画は頓挫します。

同窓会当日、ロミーは同僚から借りたジャガーに乗り付け、キャリアウーマンを装います。一方、ミッシェルは、リムジンで到着した魅力的なサンディと出会います。高校時代、秀才だったヘザーが大成功を収めたという話を聞き、2人は「ポスト・イット」の発明者とデザイナーを偽って、成功者として同窓会に乗り込むことを決めます。しかし、道中で喧嘩になり、別行動をとることに。

同窓会で宿敵クリスティと再会したロミーは、嘘の成功談を披露。ミッシェルはサンディと仲良くなります。卒業後最も変わった人に選ばれた2人は、70年後も喧嘩しているという夢を見ます。そこに、来ないはずだったヘザーが現れ、「ポスト・イットの発明者は3M社のArt Fryよ」と暴露。2人は嘲笑の的になります。

絶望するロミーを救ったのはミッシェルでした。「昔のように楽しもう」とミッシェルは提案し、いつもの派手なファッションで同窓会に挑みます。「私たちのパーティーはこれからよ！」と宣言し、反撃を開始します。クリスティから下品だと評されたロミーたちのファッションを、『VOGUE』編集者である同級生のリサが絶賛。さらに、サンディがヘリコプターで登場し、ミッシェルへの愛を告白します。ヘザーも素敵な男性とカップルになります。一方、ビリーと結婚して幸せだと豪語していたクリスティは、実は悲惨な結婚生活を送っていることが明らかになります。

6ヶ月後、ロミーとミッシェルは共同でブティックを開業し、幸せな日々を送っていました。

この映画は、ミラ・ソルヴィノとリサ・クドローの軽妙な演技、そして鮮やかなファッションと、テンポの良い展開が魅力です。高校時代のトラウマや、仕事や恋愛の葛藤、友情の大切さをユーモラスに描いた、痛快なコメディ映画と言えるでしょう。

映画の成功を受けて、2017年にはシアトルの5th アベニュー・シアターでミュージカル版が上演されました。映画の脚本家ロビン・シフが引き続き脚本を担当し、グウェンドリン・サンフォードとブランドン・ジェイが作詞作曲を担当しました。ロミー役にはAJ・ミシャルカ、ミッシェル役にはステファニー・ウォールが起用されました。

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