ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション

ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション（London College of Communication, LCC）は、ロンドン芸術大学（University of the Arts London, UAL）を構成するカレッジの一つであり、メディアとデザイン分野における教育と研究の拠点として知られています。ロンドンのエレファント・アンド・キャッスル地区に位置し、現代的なクリエイティブ産業で活躍するための専門知識とスキルを学生に提供しています。

教育と学科構成

LCCは、約6,500名の学生が在籍し、ディプロマ、ファンデーション、学士課程、大学院課程など、幅広い教育プログラムを提供しています。クリエイティブ産業でのキャリアを目指す学生のために、多様な専門分野を統合した学科構成が特徴です。例えば、グラフィックデザインと広告、写真、映像、アニメーション、出版と広報、音響芸術とデザイン、インタラクティブデザインと空間デザインなど、複数のメディアや専門分野を組み合わせた学習が可能です。これにより、学生は変化し続ける業界のニーズに対応できる能力を身につけることができます。

沿革

LCCの歴史は、1894年に設立されたセント・ブライド基金研究所印刷学校（Saint Bride Foundation Institute Printing School）とギルド技術学校（Guild and Technical School）に遡ります。その後、幾度かの改編と統合を経て、1962年にロンドン・カレッジ・オブ・プリンティング（London College of Printing, LCP）として再編され、エレファント・アンド・キャッスルに移転しました。この間、技術革新と産業の変化に対応するため、教育内容も進化し続けました。1990年には流通業カレッジ（College of Distributive Trades）を併合し、一時的にロンドン・カレッジ・オブ・プリンティング・アンド・ディストリビューティブ・トレーズ（London College of Printing and Distributive Trades）と名称を変更しましたが、1996年にはロンドン・カレッジ・オブ・プリンティングに戻されました。2004年に、ロンドン芸術大学の一員として、現在のロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション（London College of Communication）に改称されました。

ロンドン芸術大学との関係

ロンドン芸術大学は、2003年に大学認可を受け、LCCを含む複数のカレッジを包括する形で設立されました。LCCは、その中でもメディアとコミュニケーション分野における中心的な役割を担っています。ロンドン芸術大学は、他にキャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツ、セントラル・セント・マーチンズ、チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション、ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アートといったカレッジで構成されています。

関連教育機関

ロンドン国際芸術高校（ISCA）は、16歳以上の学生を対象とした芸術専門のボーディングスクールであり、ロンドン芸術大学の付属校として設立されました。ISCAの卒業生は、ロンドン芸術大学の各カレッジだけでなく、世界の一流芸術大学にも進学しています。

著名な卒業生

LCCは、メディア、広告、アート分野で活躍する多くの著名な卒業生を輩出しています。例えば、レベカ・ブルックス（『News International』前・チーフエグゼクティブ）、ジェーン・ルート（「BBC Two」前・監督者）、チャールズ・サーチ（広告エグゼクティブ、アートコレクター）、ラルフ・スティードマン（漫画家、イラストレーター）、ネヴィル・ブロディ（グラフィックデザイナー）、ジョン・ハガティ（広告エグゼクティブ）、ボニー・ライト（女優）、ジェファソン・ハック（編集者）、ランキン（写真家）、サラ・ルーカス（アーティスト）、マッシモ・ヴィターリ（写真家）などがいます。彼らの活躍は、LCCの教育の質の高さを証明しています。

その他の情報

LCCへの入学を希望する学生は、ユニバーシティ・コンサルタンツを通じて相談や入学手続きを行うことができます。ユニバーシティ・コンサルタンツは、ロンドン芸術大学の公式受付窓口であり、1993年から長年にわたり、日本の学生をサポートしています。また、LCCの公式サイト、ロンドン芸術大学公式サイト、学生ユニオンのウェブサイト、アーツ・ロンドン・ニュースのウェブサイトを通じて、詳細な情報を入手できます。

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