ロンド・ファン・フラーンデレン2010

ロンド・ファン・フラーンデレン2010：カンチェラーラの独走劇

ロンド・ファン・フラーンデレン2010は、記念すべき第94回目のレースとして、2010年4月4日に開催されました。このレースは、ロードレースの中でも特に格式の高い「ロンド・ファン・フラーンデレン」シリーズの一戦として位置づけられています。

レースの概要

コースは、全長261.9kmに及ぶ厳しいもので、ブルッヘからニノヴまでの道のりには、数々の難所が待ち構えていました。特に注目されたのは、レース最大の難関と言われるコッペンベルグです。全長は短いながらも、最大勾配が非常に厳しく、石畳が敷き詰められているため、選手たちの体力を容赦なく奪います。この他にも、全部で15の登坂箇所が設定され、そのうち9箇所が石畳区間を含むという、クラシックレースならではの厳しいレイアウトとなっていました。

前年のコースからの変更点として、モレンベルグが序盤からレース後半へと移動したことが挙げられます。これにより、レース展開に新たな戦略や駆け引きが生まれることが予想されました。

レース展開

レースは、事前の予想通り、モレンベルグで大きく動きました。ファビアン・カンチェラーラが強烈なアタックを仕掛け、これに唯一反応したのがトム・ボーネンでした。2人は後続を引き離し、先頭集団を形成します。後方では、デヴィッド・ミラー、フィリップ・ジルベール、ビェルン・ルークマンスの3人が追走を試みましたが、カンチェラーラとボーネンの差は徐々に開いていきました。

先頭の2人は、50秒近いタイム差を後続につけた状態で、最大の勝負所であるカペルミュールに突入しました。ここで、カンチェラーラがさらにペースを上げると、ボーネンはついていくことができず、脱落してしまいます。カンチェラーラは、得意の独走態勢に入り、後続を大きく引き離して、見事、ロンド・ファン・フラーンデレン初優勝を飾りました。

一方、ボーネンは、昨年のパリ〜ツール、今年のミラノ〜サンレモ、そして直前に行われたE3プライス・フラーンデレンに続き、またしても2位という結果に終わりました。

3位争いは、カペルミュールでミラーが脱落し、ジルベールとルークマンスの一騎打ちとなりました。最後は、ジルベールがスプリントを制し、表彰台の最後の1席を獲得しました。

前年覇者で3連覇を狙ったステイン・デヴォルデルは、2分35秒遅れの25位、今季初のクラシックレース出場で注目を集めたランス・アームストロングも同タイムの27位という結果でした。

レース結果

優勝：ファビアン・カンチェラーラ
2位：トム・ボーネン
3位：フィリップ・ジルベール

外部リンク

公式サイト(オランダ語、フランス語、英語)
* サイクリングニュース(英語)

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