ローカルヒーロー

ローカルヒーローとは

ローカルヒーローとは、特定の地域を拠点として活動するヒーローのことです。ご当地ヒーローとも呼ばれ、地域独自の文化や歴史、名産などをモチーフにしたキャラクターが多数存在します。

これらのヒーローは、地域のお祭りやイベントに登場し、地域住民との交流を通じて地域を盛り上げたり、防犯や交通安全を啓発したりするなど、地域社会に貢献する活動を行っています。

ローカルヒーローの誕生と発展

スーパーヒーローの黎明期

日本におけるスーパーヒーローのルーツは、戦後の紙芝居に登場した『黄金バット』に遡ります。その後、テレビの普及とともに、アメリカの「スペースオペラ」の影響を受けた特撮映画『スーパージャイアンツ』や、テレビ番組『月光仮面』が登場し、子供たちの間で人気を博しました。

1960年代には、『ウルトラシリーズ』や『仮面ライダーシリーズ』、『スーパー戦隊シリーズ』といった、現在も続く人気シリーズが誕生し、第二次ベビーブームの子供たちを夢中にさせました。

キャラクターショーの登場とローカルヒーローの誕生

ヒーロー物の人気が高まるにつれて、キャラクターショーが各地の遊園地や商業施設で行われるようになりました。1967年には、会津博覧会で円谷プロの「怪獣館」が行われ、子供たちが怪獣の着ぐるみや自衛隊員と触れ合いながらごっこ遊びをする様子が、キャラクターショーとして商業化されるきっかけとなりました。

1973年には、宮城県のスーパーマーケットチェーン「エンドーチェーン」が企画した『レインボー・アタックエース』が、ローカル番組として放送されました。これは、ローカルヒーローの元祖と言われています。

ローカルヒーローの多様な展開

バブル崩壊後、子供の数が減少する中で、ヒーロー物のテレビ番組は下火になっていきましたが、1990年代末からは、親世代も楽しめるように工夫されたヒーローものが放送されるようになりました。また、インターネットの普及により、地方から全国への情報発信が容易になったことや、完成度の高い『超神ネイガー』が話題になったことなどから、ローカルヒーローは地域おこしの手段として注目されるようになりました。

現在では、ご当地グルメやご当地アイドル、ゆるキャラなどと共に、「ご当地ヒーロー」と呼ばれるようになり、地域密着と全国への情報発信の装置として機能しています。

ローカルヒーローの魅力

地域密着型であること

ローカルヒーローは、全国展開のヒーローとは異なり、地域に根ざした活動を行っています。地域のお祭りやイベントに登場したり、地域の特産品をPRしたりすることで、地域住民との距離が近く、親しみやすい存在です。

多様なメッセージ性

ローカルヒーローは、地域の問題や課題をテーマにした活動を行うことがあります。例えば、交通安全や防犯を啓発したり、環境保護を訴えたりすることで、地域住民の意識向上に貢献しています。

ヒーローと地域住民との一体感

ローカルヒーローのショーは、ヒーローと観客が一体となって盛り上がるのが特徴です。ヒーローが子供たちに話しかけたり、一緒に踊ったりすることで、会場全体が温かい雰囲気に包まれます。

東映のスタンス

ローカルヒーローの活動に対して、全国区のヒーロー番組を制作する東映は複雑なスタンスを取っています。公認する場合もありますが、そうでない場合もあります。過去には、東京新聞で紹介されたローカルヒーローが、東映からの申し入れを受けて解散した事例もあります。

まとめ

ローカルヒーローは、地域に根ざした活動を通じて、地域社会に貢献する存在です。地域密着型であることや、多様なメッセージ性、ヒーローと地域住民との一体感などが、ローカルヒーローの魅力と言えるでしょう。今後も、ローカルヒーローは地域を盛り上げる存在として、ますます発展していくことが期待されます。

もう一度検索