ローザンヌ世界伝道国際会議

ローザンヌ世界伝道国際会議（The First International Congress on World Evangelization）は、1974年7月16日から25日にかけて、スイスのローザンヌで開催された国際会議です。この会議は、現代の福音主義キリスト教に多大な影響を与えた「ローザンヌ誓約」が採択されたことで特に知られています。ローザンヌ誓約は、福音主義の信仰と宣教に関する重要な文書であり、その起草委員長は英国の著名な神学者ジョン・ストットが務めました。

会議には、世界150カ国以上から4000人以上の福音派キリスト教指導者が集まり、ローザンヌのコングレス・エキシビションセンター（Palais de Beaulieu）を会場に、世界への福音宣教の使命、その進展、資源、具体的な方法について、熱心な議論が交わされました。この会議は、アメリカの福音伝道者ビリー・グラハムによって招集され、世界的な注目を集めました。

開催地であるローザンヌは、1972年10月に決定され、会議の準備オフィスは1973年4月に開設されました。会議の主題は「全地に主の御声を聞かせよ」とされ、そのテーマは、参加者たちの心を一つにしました。ローザンヌ会議は、1966年にベルリンで開催されたベルリン世界伝道会議のフォローアップとして、1972年8月にビリー・グラハムによって計画が発表されました。これは、世界的な福音宣教の継続的な取り組みを象徴するものでした。

ローザンヌ会議の成功を受けて、その後も継続的に会議が開催されました。15年後の1989年には、第2回ローザンヌ世界伝道国際会議（マニラ会議）がフィリピンのマニラで開催され、2010年には、第3回ローザンヌ世界伝道国際会議（ケープタウン会議）が南アフリカのケープタウンで開催されました。これらの会議は、ローザンヌ会議の精神を受け継ぎ、現代における福音宣教の課題と機会について議論を深めています。

ローザンヌ会議は、単なる会議にとどまらず、世界中の福音主義キリスト教徒を結びつけ、宣教活動を促進するための重要なプラットフォームとなりました。その影響は今日でも大きく、福音主義運動の歴史において、重要な転換点として位置づけられています。

関連情報として、ローザンヌ誓約は、ローザンヌ会議で採択された重要な文書であり、福音主義の信仰と宣教に関する指針となっています。また、第二回世界伝道会議についても、この会議の歴史的な意義を理解する上で重要です。

以下に、関連する外部リンクを記載します。
日本ローザンヌ委員会公式サイト
The Lausanne Committee for World Evangelization
Text of the Lausanne Covenant in English and links to translations
The Billy Graham Center's Record Index

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