ローズヒルガーデンズ競馬場

ローズヒルガーデンズ競馬場：オーストラリア競馬史を彩る名場

ローズヒルガーデンズ競馬場は、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州シドニー郊外のローズヒルに位置する、歴史と伝統を誇る競馬場です。オーストラリアンターフクラブ（ATC）が所有・運営しており、世界最高賞金額を誇る2歳馬限定競走、ゴールデンスリッパーステークスの開催地として知られています。

歴史と発展

1883年、ジョン・ベネットがローズヒルの土地を購入し、競馬場建設に着手したことが始まりです。1885年4月、総額12,000ポンドを投じて完成した競馬場は、同年より競馬開催を開始しました。その後、ベネットは競馬場とクライド駅を結ぶ私鉄カーリングフォード線を敷設するなど、競馬場の発展に尽力しました。1943年からはシドニーターフクラブが運営を引き継ぎ、2011年にはシドニーターフクラブとオーストラリアジョッキークラブの合併により、オーストラリアンターフクラブへと運営権が移行しました。

主要競走と施設

毎年3月中旬から下旬にかけて、多くのG1競走がローズヒルガーデンズ競馬場で開催されます。特に、総賞金額1,000万豪ドルを超える高額賞金レースであるゴールデンイーグルは、競馬ファンの注目を集める一大イベントとなっています。

競馬場のコースは、右回りの四角形形状で、メイントラックは1周2,048メートル、直線408メートルです。メイントラック内側には、調教用のダートコースも併設されています。これらの充実した施設が、オーストラリア競馬界を牽引するトップレベルの競走馬の育成に貢献しています。

未来への展望：再開発計画

2023年12月、ATCは2020年代後半にローズヒルガーデンズ競馬場を閉鎖し、跡地に約25,000戸の住宅と小規模なエンターテイメント街を開発する計画を発表しました。この再開発事業による収益は、ATCが保有する他の競馬場や調教施設の改修・新設に充てられる予定です。長きにわたりオーストラリア競馬界を支えてきた名場の閉鎖は、多くの関係者に惜しまれつつも、新たな発展への期待も寄せられています。

まとめ

ローズヒルガーデンズ競馬場は、130年以上の歴史を持つオーストラリアを代表する競馬場です。数々の名勝負が繰り広げられ、オーストラリア競馬界の発展に大きく貢献してきました。再開発計画という新たな局面を迎えているものの、その歴史と伝統は、これからもオーストラリア競馬史に刻まれ続けるでしょう。ゴールデンスリッパーステークスをはじめとする、数々の重要なレースがこれからも開催されることを期待したいです。

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