ローズベリー伯爵

ローズベリー伯爵家の歴史と現当主

概要

ローズベリー伯爵（Earl of Rosebery）は、スコットランドに起源を持つイギリスの名誉ある貴族位です。この家系の歴史は17世紀に遡り、初代伯爵であるアーチボルド・プリムローズが1703年に授爵されたことから始まります。

伯爵位の起源

初代ローズベリー子爵アーチボルド・プリムローズ（1616-1679）はピューリタン革命期において王党派の立場に立ち、チャールズ2世がスコットランド王として即位を宣言した際には、厚遇を受けました。1651年にはノヴァスコシアの準男爵位に叙せられ、その後の王政復古では、重要な法律職に就くなど栄進を遂げました。彼の死後、爵位は次男であるジェイムズ・プリムローズ（1649-1687）が継承しました。

その後、アーチボルド・プリムローズ（1664-1723）は1695年よりスコットランド議会議員を務め、1700年にはローズベリー子爵とキャリントン卿としての爵位を獲得しました。1703年にはローズベリー伯爵の称号も授けられ、以降この家系はスコットランド貴族として名を馳せていきました。

家系の発展

初代伯の死後、彼の息子であるジェイムズ・プリムローズが2代伯を継承します。第2代伯は、1741年に従兄弟である第3代プリムローズ子爵から準男爵位を継承し、家系を強化しました。

その後、第4代伯爵アーチボルド・プリムローズ（1783–1868）は、イギリス庶民院議員を経験し、貴族院議員としても活動しました。1828年には連合王国貴族としてローズベリー男爵に叙せられたため、以降の当主は自動的に貴族院議員への地位を得ることになりました。

第5代伯のアーチボルド・プリムローズ（1847–1929）は、自由党の政治家として頭角を現し、首相に就任しました。彼の死後は、その長男が伯爵位を引き継ぎました。

現当主とその爵位

現当主であるニール・プリムローズは、現在まで続くいくつかの爵位を有しています。特に、第7代ローズベリー伯爵や第3代ミッドロージアン伯爵など、多くの貴族位を保持しています。また、法定推定相続人であるダルメニー卿は、彼の息子であり、家系の血筋を引いています。

結論

ローズベリー伯爵家は、スコットランドの貴族制度の中で長い歴史を持ち、多くの政治的な影響力を誇ってきました。現在も、エディンバラにあるダルメニー・ハウスを家宅とし、その家系は続いています。このように、ローズベリー伯爵家はただの貴族家ではなく、イギリスの歴史に深く根ざした重要な存在であり続けています。

もう一度検索