ローズ・パレード

ローズ・パレード：華麗なる新年の幕開け

ローズ・パレードは、アメリカ合衆国カリフォルニア州パサデナで毎年元旦（元日が日曜日の場合は1月2日）に開催される、壮大で華やかなパレードです。正式名称は「トーナメント・オブ・ローズィズ・パレード」で、スポンサー名を含めて「ローズ・パレード・プレゼンテッド・バイ・ホンダ」とも呼ばれます。新年を祝うイベントとして、同日に行われるカレッジフットボールのローズボウルの前に行われ、花で装飾されたフロート車、マーチングバンド、馬などが登場し、沿道には何十万人もの観客が詰めかけます。

ローズ・パレードの歴史

ローズ・パレードの起源は1890年1月1日に遡ります。当時、パサデナのヴァレー・ハント・クラブのメンバーが、カリフォルニアの温暖な気候の中で花が咲き誇る様子を世界に伝えようと、花で飾られた馬車のパレードを企画しました。これがローズ・パレードの始まりです。その後、マーチングバンドや自動車によるフロート車が加わり、規模が拡大していきました。

1895年には、パレードの運営がヴァレー・ハント・クラブだけでは困難になったため、Pasadena Tournament of Roses が組織されました。1902年には、カレッジフットボールのローズボウルがパレードに追加され、パレードの資金集めが容易になりました。1958年には、ウィリアム・リグレー・ジュニアの邸宅がローズ・パレードの本部となり、「トーナメント・ハウス」として親しまれています。

パレードの見どころ

ローズ・パレードの最大の見どころは、何と言っても花で美しく装飾されたフロート車です。これらのフロート車は、ボランティアやフロート車製作会社によって、約1年もの歳月をかけて製作されます。フロート車の装飾には、花、植物、海草、実、樹皮、野菜、ナッツなど、自然由来の素材のみが使用され、その美しさは見る者を魅了します。また、マーチングバンドの演奏や、騎馬隊のパフォーマンスもパレードを盛り上げます。

パレードは、パサデナの主要幹線道路であるコロラド通りを通過します。パレードの前日には、フロート車やバンドなどが集結する「フォーメーション・エリア」が設けられ、当日の朝には、トーナメント・ハウス前に集合してパレードがスタートします。パレードの全長は約8.9kmで、約2時間をかけて進みます。

近年のパレード

近年では、様々なテーマが設定され、そのテーマに沿ったフロート車が登場しています。また、新しいフロート車やバンドが参加し、パレードは常に進化を続けています。2010年のパレードでは、米軍兵士が参加し、2013年のパレードでは、ラジオ・パーソナリティの司会で結婚式が行われました。2014年のパレードでは、同性結婚式が行われ、話題となりました。

ローズ・パレードを支える人々

ローズ・パレードは、Pasadena Tournament of Roses という非営利団体によって運営されています。935名の会員と約50名の学生大使が、パレードの企画・運営に携わっています。また、何千人ものボランティアが、フロート車の装飾やパレードの準備に協力しています。彼らの熱意と努力が、ローズ・パレードの成功を支えています。

ローズ・パレード関連行事

ローズ・パレードの開催期間中には、様々な関連行事が行われます。フロート車の製作現場を見学できる「デコ・ウィーク」、馬術の技能が披露される「Equestfest」、マーチングバンドの演奏会「Bandfest」など、パレード以外にも楽しめるイベントが盛りだくさんです。

ローズ・パレードの視聴方法

ローズ・パレードは、アメリカ国内の主要テレビ局で生中継されるほか、世界200カ国以上で放送されます。インターネットを通じてライブストリーミングも行われるため、世界中のどこからでも視聴することができます。

まとめ

ローズ・パレードは、花と音楽と笑顔があふれる、華麗なる新年の幕開けを飾るイベントです。パサデナの街を舞台に繰り広げられる壮大なパレードは、見る人に感動と希望を与え、新年への活力を与えてくれます。

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