ロータス・アプローチ

ロータス・アプローチ (Lotus Approach)

ロータス・アプローチは、1991年にロータス社が開発・販売を開始したリレーショナルデータベースソフトウェアです。このソフトウェアは個人ユーザー向けに設計されており、使いやすさと簡便さを重視しています。1993年にはロータス・スーパーオフィスの一部として機能し、1995年にはIBMによって買収され、IBM製品としても展開されました。

特徴と機能

アプローチの大きな特徴は、リレーショナルデータベースの構築や操作を簡単に行える多彩な機能が標準装備されている点です。これにより、プログラミングの知識が無いユーザーでも効率的にデータベースを利用できるようになっています。例えば、住所を入力するときには、関連する都道府県名や地名のデータを表示するプルダウンメニューから簡単に選択することができ、事前に用意されたマスターテーブルからデータを選択することも可能です。

このような機能は、データベースを利用する上での利便性を著しく向上させます。さらに、アプローチでは、データベースの設定において問題を引き起こすような操作を制限しており、例えば循環参照が発生するようなデータベース参照は拒否されます。これによって、ソフトウェア開発段階での不具合を未然に防ぐ、いわゆるフールプルーフな設計が実現されています。

新しいデータベース・テーブルを設定すると、自動で簡易入力画面と、表計算に類似したデータ表示入力画面が生成されます。これだけでもシンプルなデータベースを構築することが可能であり、趣味での利用や小規模ビジネスにとっては十分な機能を提供します。加えて、ユーザーはマクロやロータス・スクリプトを使用して、Microsoft AccessとVBAの組み合わせに近いアプリケーションを開発することも可能です。

IBMによって買収された後は、アプローチはIBMのDB2などのデータベース製品のフロントエンドとしても利用されるようになり、IBMの広範な製品群の中で位置付けられました。

まとめ

ロータス・アプローチは、使いやすさを重視したリレーショナルデータベースソフトウェアであり、特にビジネスや個人ユーザーにとって利便性の高い機能を提供しています。簡単なデータ入力から、複雑なデータベースアプリケーションの構築に至るまで、幅広く対応できる柔軟性を持っています。今後もその技術は、異なるプラットフォームや用途で活用されていくことでしょう。

関連項目

• - ロータス・スーパーオフィス
• - Microsoft Access

外部リンク

• - IBMによるアプローチのサポートについて - アプローチがMicrosoft Windows Vistaに対応しないことのアナウンス（アーカイブ）

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