ロータス・エキシージ

エキシージ（Exige）

エキシージは、イギリスの自動車メーカー、ロータス・カーズによって製造されたスポーツカーです。このモデルは、2000年から2001年にかけて開催されたロータス・エリーゼのワンメイクレースのために開発され、エリーゼをベースにしたクーペスタイルが特徴です。最初は完全なレースカーとして市販されない予定でしたが、ファンの強い要望に応える形でエキシージ（MK-1）が登場しました。公道走行用に法規に合わせた改良が施され、小型のチンスポイラーや後部視界を確保するための変更が加えられつつ、外観はスポーツエリーゼに類似していました。

初代（2000年 - 2002年）

初代エキシージは、エリーゼと比べてフロントとリアのトレッドが拡大され、インチアップされたタイヤが特徴です。そのため、通常のエリーゼよりもアグレッシブなデザインとなり、よりレーシーな印象を与えています。エンジンはK-シリーズのハイカム177HPにチューニングされており、性能向上が図られました。このモデルは限定で604台が生産され、スポーツエリーゼと同様に、ロータス・スポーツのラインで製造されました。

2代目（2004年 - 2011年）

2004年にはエリーゼのMK-2に合わせてエキシージもMK-2が登場しました。この世代では外観が主に変更され、トレッドやエンジンについては大きな変更はありませんでしたが、エンジンがトヨタ製に置き換えられ、信頼性が向上しました。特に2006年には、スーパーチャージャーを搭載したエキシージ Sが登場し、最高出力が221PSに達しました。この軽量スポーツカーは、0-100km/h加速にわずか4.3秒を要し、当時の量産車の中でもトップクラスのパフォーマンスを誇りました。

数々のバリエーションも存在し、2008年のエキシージ S 240、2009年のエキシージ S 260、2010年にはエキシージ RGB スペシャル・エディションなどが発表されました。2011年にはユーロ5排ガス規制に適合できなかったため、一時的にエキシージの販売が終了しました。

3代目（2012年 - 2021年）

2011年のフランクフルトモーターショーで発表された3代目エキシージは、エヴォーラ Sと同様のトヨタ製V6エンジンを採用し、全長が25cm、全幅が5cm拡大されるなど大きな改良が施されました。ドライバーはDPM（ダイナミック・パフォーマンス・マネジメント）スイッチを使用して、3つのドライビングモードを選択できるなど、操縦性向上が図られました。

2015年モデルからは「Sport」という名称に変更され、エリーゼのソフトトップを備えたエキシージロードスターも選べるようになります。一方で、限定モデルや特別仕様車も多くリリースされ、ファンのハートを掴み続けました。

2021年にはSport390/420 Final EditionとCup430 Final Editionが発表され、名車の歴史に幕を下ろしました。特にCup430 Final Editionは少数ながら日本にも並行輸入されました。

エキシージはそのスタイリッシュなデザインと高性能により、多くの自動車愛好家に愛され、ロータス・カーズの光り輝くモデルの一つとして歴史に名を刻んでいます。

もう一度検索