ロータス・エクセル

ロータス・エクセルの概要

ロータス・エクセルは、イギリスの自動車メーカー、ロータス・カーズが1982年に製造・販売を開始したスポーツカーです。このモデルは、2代目エリートのファストバッククーペ版として登場し、ロータス社内ではモデルナンバー89が付いています。エクセルは、最初は「エクラ・エクセル」という名称で知られていましたが、後に正式名称として「エクセル」が定まります。

この車は、ロータスの伝統を受け継いだスポーティなデザインと、高い性能を兼ね備えています。搭載されているのは、2.2リットルの水冷直列4気筒DOHCエンジンで、鋼製バックボーンフレームに組み込まれています。ボディにはロータスが長年の経験で培ってきたFRP（繊維強化プラスチック）を使用し、軽量でありながらも強固な構造を実現しています。

エクセルの内装は、贅沢な2+2シートレイアウトであり、本革シートに美しい木目があしらわれたダッシュボードが特徴です。このような装備は、当時のスポーツカー界において一線を画すものであり、快適な運転環境を提供しました。

ロータスは、コスト削減と信頼性の向上を目指して、提携関係にあるトヨタの部品を積極的に導入しました。例えば、トヨタ製のW58型5速マニュアルトランスミッションを採用したことによって、より効率的な運転が可能になりました。また、ホイールやドアノブについても、2代目セリカXXの部品を利用しているため、多くのパーツを共通化しています。

エクセルは1985年に新たにSEモデルを追加しました。このSEモデルは、圧縮比を変更することで最大出力が180PSに向上したのが特徴です。さらに1986年には、ZF製の4HP22オートマチックトランスミッションを搭載したSAモデルも登場しました。このように、時代のニーズに応えたバリエーションの拡充が図られています。

1992年まで生産が続けられ、エクセルの総生産台数は2159台という結果となりました。このモデルは、ロータスの歴史の中でも重要な役割を果たす存在となり、ファンから愛されました。高い性能、洗練されたデザイン、そして優れたコストパフォーマンスにより、エクセルはスポーツカーの魅力を多くの人々に伝えています。今尚、クラシックカーとしての評価も高く、その独特な魅力は時間が経つにつれて増していると言えるでしょう。

もう一度検索