ロータス・エヴォーラ

エヴォーラ (Evora)

エヴォーラは、ロータス・カーズが展開する4人乗りのスポーツカーで、2009年に欧州市場で販売を開始しました。この車輌は、エリーゼやヨーロッパSの成功を踏まえ、上級スポーツカーとしての開発が進められました。車名は、ポルトガルの歴史ある町エヴォラに由来しており、ロータス社の命名慣例に従っています。また、進化（Evolution）とオーラ（Ora）を組み合わせた造語として意味付けされているとも言われています。

開発背景

エヴォーラの開発計画は2007年に始まり、実際に2008年7月の英国国際モーターショーで初めて姿を披露しました。エリーゼ以来、13年ぶりの完全新設計でありましたが、ミッドシップスポーツカーの基本的なスタイルは残されています。従来のロータスのシンプルさを保ちつつ、快適さや高級感を追求したこのモデルは、年間約2,000台の生産を見込まれています。

特徴

エヴォーラは、軽快さを保ちながらも、快適装備が強化され、V6エンジンを搭載することにより、車両重量は約1,390kgとなりました。エリーゼやヨーロッパSに比べて乗り心地と乗降性が向上しており、内部や外部デザインにも上質な素材が用いられています。また、サイドシル幅を減少させることで、ドアの開口部が広がり乗降が容易になりました。

車体構造

エヴォーラの車体は、エリーゼと同様にアルミニウム押し出し材を用いた構造で、接着剤で組み合わせています。この技術は、ロータスが開発したVVA（Versatile Vehicle Architecture）として体系化されています。2＋2のシート構成を持ち、後部座席は子供や荷物を置くスペースとして利用されます。

パワートレイン

エヴォーラはトヨタ製の3,456cc V型6気筒エンジン（2GR-FE型）を搭載し、最高出力は280PS、最大トルクは35.7kg·mを誇ります。最初は6速MTのみの設定でしたが、2011年には自動変速機（IPS）が追加されました。また、エヴォーラSとしてスーパーチャージャーを装備したモデルも登場し、さらに高い性能を持っています。

競技参戦

エヴォーラは、LM-GTEやGT4仕様のバリエーションが存在し、2015年からはGT300クラスにおいてカーズ東海から参戦するマシンが開発されました。このように、エヴォーラは市販モデルだけでなく、競技用のモデルでも高いパフォーマンスを発揮しています。

主なラインナップ

エヴォーラには、様々なモデルがあり、例えばベーシックモデルのエヴォーラ（2009年発売）、ハイパフォーマンスモデルのエヴォーラS（2011年発表）、自動変速機仕様のIPS、さらにはGTE仕様を意識したエヴォーラGTEが存在します。また、特別モデルとしてエヴォーラGT430やその派生モデルも展開され、このシリーズは特に注目されています。

今後の展望

エヴォーラは今後も進化を続け、将来的にはオープン仕様なども期待されています。これまでの成功を基に、さらなる発展が期待されるスポーツカーです。

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