ロータス・3-イレブン

3-イレブンについて

3-イレブンは、イギリスの名門スポーツカーメーカー・ロータス・カーズによって2017年から2020年の間に製造された高性能スポーツカーです。このモデルは、前作である2-イレブンの後継車として登場し、2015年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて初めてお披露目されました。どのような走行性能を実現し、またどのような特徴を持つのか、詳しく見ていきましょう。

開発の背景

「一切の妥協をしない」ことをコンセプトにしたロータスの哲学が体現されている3-イレブンは、ピュアなパフォーマンスと卓越したハンドリングを重視して設計されています。そのため、車名に由来して311台という限定台数で製造され、特別な存在感を放っています。

アーキテクチャとデザイン

基本的には2-イレブンの設計理念を踏襲しながら、エリーゼやエキシージシリーズのアルミニウム製モノコック構造をベースにしています。これにより、フロントガラスやサイドドアのないオープンカースタイルのカーボンファイバー製ボディが組み合わせられ、軽量かつ高剛性な車体を実現しています。軽量でありながら剛性が高く、最高の動的性能を引き出すことを目指してデザインされています。

パフォーマンス

搭載されているのは、トヨタ製の2GR-FE型3.5L V型6気筒エンジンで、スーパーチャージャーを追加することでパフォーマンスを向上させています。このエンジンにより、驚異的な加速性能が実現されると同時に、前後ダブルウィッシュボーン式のサスペンション機構により卓越した操縦性を提供します。サスペンションにはアイバッハ製のコイルスプリングとオーリンズ製の調整式ダンパーを組み合わせており、路面状況に応じた最適なセッティングが可能です。タイヤは路面バージョンが「Pilot Super Sport」、レースバージョンが「Cup 2」など、ミシュラン製が標準装備されます。

バリエーション

3-イレブンには主に2つのバージョンがあります。

1. レースバージョン: このモデルは定員1名で、サーキット専用設計です。公道での運転は不可能で、特別なエアロキットや6速シーケンシャルトランスミッション、FIA承認の6点式シートベルト付きシートを装備しています。2016年にはドイツのホッケンハイムリンクで市販車最速のラップタイムを記録し、その性能が証明されています。

2. ロードバージョン: 定員は2名で、公道走行が可能なモデルです。レースバージョンに比べて若干エンジン出力が抑えられており、6速MTが組み合わされています。

この他に、特別モデルの430が存在し、2018年2月に発表されました。ロードバージョンを基にエンジン出力を高め、エアロパーツの改良により、最大265 kgのダウンフォースを実現しています。限定20台の販売となり、スポーツカー愛好家の注目を集めました。

まとめ

3-イレブンは、ロータスの伝統を引き継ぎながらも、その独自性と卓越した性能によって、多くの自動車ファンの心をつかんでいるモデルです。特にパフォーマンスを重視するドライバーにとって、その存在感は特別なものとなっています。

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