ローデ・シュワルツ

ローデ・シュワルツ (Rohde & Schwarz)

ローデ・シュワルツは、ドイツに本社を置く世界的なエレクトロニクス企業です。特に高周波測定器の分野でその名を知られており、高性能な製品群は様々な産業分野の研究開発や品質管理に貢献しています。

創業と発展

ローデ・シュワルツは、1933年にヘルマン・シュワルツ博士とロター・ローデ博士によって設立されました。二人はイエナ大学在学中に出会い、その知識と技術を結集して創業に至りました。現在、本社はミュンヘンに位置し、日本法人であるローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社は新宿区に本社を構えています。

グローバルに事業を展開しており、エレクトロニクス、電子計測、IT、無線通信といった分野で幅広い製品を開発、製造、販売しています。世界70カ国以上に拠点を持ち、総従業員数は約13,800人に達します。2022-2023年度のグループ年商は27.8億ユーロを記録しています。

日本法人について

ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社は、ドイツ本社が100%出資する日本法人です。東京本社および東京オフィス（新宿区）、大阪オフィス（吹田市）、与野サービスセンター（さいたま市）を拠点に、日本市場における製品販売とサポートを提供しています。

主な製品

ローデ・シュワルツは、多岐にわたる測定器を提供しています。

汎用測定器
オシロスコープ：電気信号の波形を観測・解析する装置。
スペクトラム・アナライザ：信号の周波数成分を分析する装置。
信号発生器：様々な信号を生成し、電子機器のテストに使用。
ネットワーク・アナライザ：電子回路網の特性を測定する装置。
パワー・メータ：電気信号の電力を測定する装置。
ステップ減衰器：信号の強度を段階的に減衰させる装置。
オーディオ・アナライザ：オーディオ信号の品質を分析する装置。
EMC用測定器
EMIテストレシーバ：電磁妨害波 (EMI) を測定する装置。
放送用測定器
TVテスト復調器：テレビ信号を復調し、品質を評価する装置。
放送信号発生器：放送信号を生成し、放送機器のテストに使用。
無線機テスタ
WiMAXテスタ：WiMAX規格に準拠した無線機のテスト装置。
Bluetoothテスタ：Bluetooth対応機器のテスト装置。
マルチスタンダード無線機テスタ：複数の無線規格に対応したテスト装置。
携帯電話用RF試験システム：携帯電話の無線周波数 (RF) 性能を評価するシステム。

沿革

ローデ・シュワルツは、創業以来、数々の革新的な製品を開発し、業界をリードしてきました。

1933年：ヨーロッパ初の高周波セラミックス用計測器を開発。
1934年：750MHz周波数メータを開発、1kW短波送信設備を建設。
1935年：3GHz周波数メータを生産。
1937年：世界初の周波数標準を生産。
1938年：世界初のポータブル・クリスタル・クロックを開発。
1949年：ヨーロッパ初のVHF音声放送トランスミッタを開発。
1958年：短波レシーバのスタンダードEK07を開発。
1964年：ヨーロッパ初の無線ノイズ・モニタリング・システムを開発。
1967年：ヨーロッパ初の自動ICテスト・システムを開発。
1974年："インテリジェント"無線機テスタを開発。
1975年：世界初のTV信号品質モニタリング・システムを開発。
1979年：世界最高精度の船舶航行モニタリング用無線方向検知器を開発。
1980年：ヨーロッパ初のTVステレオ／デュアル音声送信機システムを開発。
1984年：短波リンク自動セットアップ・プロセッサを開発。
1986年：ドイツのラジオ・データ・システム (RDS) を発表、スペクトラム解析の新標準となるスペクトラム・アナライザFSAを開発。
1990年：GSM携帯電話用小型送受信機テスト・システムを開発。
1992年：GSMの開発とPCNシステム・シミュレータを開発。
1993年：小型無線機テスタと基地局シミュレータを開発。
1995年：世界最大のDABパイロット・プロジェクトの送信設備を納入。
1996年：ヨーロッパ最大のトランクド無線セル（ベルリン）を構築。
1997年：世界初の地上／衛星デュアル・モード携帯電話システム用レファレンス計測器を開発、イギリス国内のDVB-T送信機ネットワークを受注。
1999年：世界初の軍事用ユニバーサル無線を開発。
2001年：世界初のGSM携帯電話用ビルトイン・セキュリティ・システムを開発。
2002年：軍事および政府当局向けの暗号化技術を開発。
2005年：ドイツの計測機器メーカーHAMEG Instruments GmbHの事業を継承。
2007年：67GHzまでの連続した周波数レンジに対応したスペクトラム・アナライザを開発。
2008年：受信、方向探知、測定、復調など、すべての無線モニタリング機能をシングルユニットで搭載した、ワイドバンド・モニタリング・レシーバを開発。9kHz〜7.5GHzの周波数範囲で、微弱な信号をトレースするポータブル受信機を開発。
2010年：DVS GmbH（旧 DVS デジタル・ビデオ・システムズ）事業を継承、政府当局および企業向けの通信機器メーカーTopexの株式の過半数を取得。
2011年：ipoque GmbHを買収。
2012年：無線ネットワークにおけるサービス品質 (QoS) 測定・評価システムのリーディングカンパニーSwissqualを買収。
2014年：gateprotect AGを買収。
2015年：企業セキュリティの専門家であるSirrix AGを買収。
2016年：Webアプリケーションファイアーウォールの専門家であるDenyallを買収。

外部リンク

Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG
* ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 (日本法人)

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