ロードコーン

ロードコーンについて

概要

ロードコーン（Road cones）は、主に道路や工事現場において、交通規制や作業区域の区分けを目的に使用される高さ約70センチメートルの円錐形の安全設備です。これらはパイロン、三角コーン、ラバーコーン、セイフティコーンなどの別名で呼ばれることもあります。日本では「カラーコーン」としても知られていますが、これは一部の企業の商標名でもあります。また、一般的なサイズよりも大きなものとして、高さ約120センチメートルや180センチメートルのジャンボコーンも存在します。

材質

ロードコーンは主にプラスチックやゴムなどの合成樹脂で作られており、その多くは中空構造になっています。これにより、重ねて収納することが容易になります。材質には、警告色として認識される赤、朱色、黄色が一般的です。また、視認性を更に高めるために、朱色と白、黒と黄色の縞模様が施されたものも存在します。

高規格の高速道路などでは摩擦抵抗が高い重量のあるものが必要とされ、一般的には弾性のあるゴムやポリ塩化ビニルで作られています。軽量タイプにはポリエチレン製のものもあり、必要に応じて重りを付けるタイプがあります。また、耐候性や寒冷地での使用に対応するため、EVA製のものも選ばれることが増えています。

サイズと種類

一般的なロードコーンの高さは450mmから700mmの範囲ですが、小型の200mmサイズや、大型の2メートルを超えるものまで多様なサイズが提供されています。持ち運びに便利な折り畳み式のものも存在し、これらは緊急時の停止表示として車両に常備されることもあります。

視認性の向上

一般のロードコーンには何も付加されていないことが多いですが、特に夜間に見やすくするための反射シートが貼られたタイプもあります。また、LEDを使用した自発光タイプや、上部に誘導灯などを捻じ込むことで光を通し、夜間の視認性を向上させる製品も登場しています。白熱灯など高発熱のものは樹脂を融かす恐れがあるため、注意が必要です。

用途

ロードコーンは工事現場やイベントでの人の流れの整理、スポーツ競技での誘導や目印、駐車場や自動車教習所での指示にも使われます。また、ホームセンターで購入可能なため、一般家庭でも迷惑駐車対策などに活用されています。

オプションと付属品

ロードコーンの間に横木を渡して通行を妨げるスタイルは「コーンバー」と呼ばれ、トラ柄が一般的です。これにより区分が明確になり、使用するコーンの数を減らすことができます。材質にはABS、ポリエチレン、アルミニウム製があり、耐候性を求める場合はアルミニウム製が適しています。また、コーンの間に連結する「コーンチェーン」や、風で飛ばないように重りを付ける「コーンウェイト」といったオプションもあります。

さらに「立入禁止」や「駐車禁止」などの注意喚起に用いるコーンカバーやステッカーもあります。視認性を向上させるための矢印板や標識、保安灯などの追加用品も利用されています。

このように、多彩な用途と形状で、ロードコーンは私たちの安全を支える重要な役割を果たしています。

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