ロードローラー

ロードローラーについて

ロードローラー（road roller）とは、地面を踏み固めるための建設機械の総称です。日本では、官公庁などにおいては締固め用機械とも呼ばれ、一般的にはローラー車やスムーズローラーとも知られています。これらの機械は、道路や基礎工事において、土壌やコンクリート、アスファルトなどの材質を効率的に押し固めるために使われます。

機能と用途

ロードローラーは非常に重く、大きな接地面積を持つため、圧力によって地面を締め固める機能が求められます。これにより、強固で安定した基盤を形成し、長持ちする道路や基礎を提供します。

ロードローラーの分類

ロードローラーは主に以下の4つのタイプに分類されます。

1. マカダム式

マカダム式は、三輪車形に配置された鉄輪を使用する締固め機械です。19世紀のスコットランドの技術者ジョン・ロウドン・マカダムによって考案されました。主にアスファルト舗装の加工に適しており、高い平坦性を実現します。動力は機械式と油圧式があり、1930年には日本初のマカダムローラが開発されました。

2. タンデム式

タンデム式は、前後に一つずつ配置された鉄輪から成り立つ二軸または三軸の装置です。アスファルト舗装の表面仕上げに最適化されており、自重が軽く扱いやすい特徴があります。1929年に国産初のタンデムローラが登場しました。

3. タイヤ式

タイヤローラーは、空気入りタイヤを利用し、機械の重量を使って効果的に地面を締め固める機械です。一般的に盛土路床や路盤の二次転圧に適しており、アスファルト舗装の仕上げにも使用されます。

4. コンバインド式

コンバインド式は、鉄輪とタイヤの両方を備えており、素材に合わせた柔軟な運用が可能です。水撒き機能やアスファルトの付着防止機能も搭載されており、作業効率を高めています。

その他の種類

- 振動式: 振動機構を利用して締固め効果を増加させる。
- タンピングローラー: 粘性土専用のローラーで、表面に突起があり、効率的な締固めを可能にします。

歴史

ロードローラーの歴史は古く、中世から近代にかけて道路整備のために馬が牽引した機械が使用されていました。その後、蒸気機関が登場し、スチームローラーという新しいタイプが開発され、2020年代のイギリスでも使用されていました。また、今でも大型のロードローラーは「スチームローラー」として知られることもあります。

操作に必要な資格

日本においてロードローラーを運転するためには、大型特殊自動車免許が必要です。さらに、締固め用機械運転者の資格も要求され、これにより安全かつ適切な運用が保証されています。

主要メーカー

現在、日本でロードローラーを製造・販売している会社には、酒井重工業、キャタピラー、日本ヒタチ建機、住友建機、コマツなどが存在します。また、当時は加藤製作所や三菱重工業なども製造していました。