ロード・コーポレーション

ロード・コーポレーションについて

ロード・コーポレーション（LORD Corporation）は、機械の動作管理や振動、騒音の制御を行うデバイスやシステムを設計、製造、販売する非公開企業です。専門的な接着剤や塗料の開発と生産も手掛け、特に磁気反応技術を活用した製品の開発に注力しています。本社はノースカロライナ州ケーリーに所在し、1920年代にはペンシルベニア州エリーで創業されました。

歴史的背景

ロード・コーポレーションの起源は1919年に遡ります。弁理士であるヒュー・C・ロードは、衝撃や振動を分離、制御する方法に着目し、ゴムと金属を接着する技術の探求を始めました。これが会社設立の契機となり、様々な化学製剤やエラストマーの製品開発につながりました。1920年代には、ゼネラル・エレクトリックやリンカーン・ナッシュなどの企業に部品を供給し、ロードの商標が定着しました。

1940年代には法人化され、航空機製造業界へのエンジン部品供給を開始。エラストマーを用いた新しい伝送機器やエンジンアイソレーターを開発しました。1950年代には、朝鮮戦争のために天然ゴムの代替となるエラストマー合成物の製造も手掛けています。

1960年代に入ると、ロードはシーガータウンに新たな製造施設を設立し、ヨーロッパ市場にも進出しました。多様な国に製造拠点を持つようになり、エラストマー製品の開発に力を入れる体制が整いました。

製品ラインと技術

ロード・コーポレーションは、接着剤、塗料、特殊化学品、電子材料、振動制御システム、磁気粘性流体など、多岐にわたる製品を提供しています。特に、接着剤は自動車や工業製品の修復に役立っています。また、振動制御技術はヘリコプターなどの航空機の性能向上にも寄与しています。自動車向けのアフターマーケット接着剤や、振動を最小限に抑えるためのアクティブ振動制御システムなども、高い評価を得ています。

さらに、ロードは電子回路向けのポッティングやコーティング材、エラストマー接着製剤にも注力し、多様な業界のニーズに対応しています。また、磁気粘性流体技術は、自動車や軍事用途の一次バネ制御に導入されています。

環境と安全への取り組み

ロードは、環境、衛生、安全（EHS）を重視し、ISO 14001に認定された行動に基づく安全プログラムを実施しています。このような姿勢は、持続可能な企業としての取り組みの一環として評価されています。

現在の体制と展望

現在、ロード・コーポレーションの役員は12名が在籍しており、経営体制が整えられています。今後も技術革新と製品開発を通じて、グローバル市場での競争力を維持し、成長を目指しています。ロード・コーポレーションは、振動制御、接着技術において世界をリードする企業として、さらなる発展を遂げることでしょう。

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