ローリン (フレディ・ハバードのアルバム)

フレディ・ハバード『ローリン』：熱気あふれるライブ演奏

トランペット奏者フレディ・ハバードが、1981年5月2日にドイツのヴィリゲン・ジャズ・フェスティバル、テアター・アム・リンクで収録したライブ・アルバムが『ローリン』です。1982年にMPSレコードからリリースされたこのアルバムは、ハバードの卓越した演奏技術と、バンドメンバーとの息の合ったアンサンブルを捉えた貴重な記録と言えるでしょう。

参加メンバー

フレディ・ハバード (トランペット, フリューゲルホルン)
デイヴ・シュニッター (テナー/ソプラノ・サクソフォーン)
ウィリアム・チャイルズ (ピアノ、エレクトリック・ピアノ)
ラリー・クレイン (ベース, エレクトリックベース)
* カール・バーネット (ドラムス)

錚々たるメンバーが参加しており、それぞれのソロパートも見逃せません。

収録曲

1. One of Another Kind
2. Here's to That Rainy Day
3. Cascais (ラリー・クレイン作曲)
4. Up Jumped Spring
5. Byrdlike
6. Brigitte
7. Breaking Point

ハバードのオリジナル曲に加え、「Here's to That Rainy Day」や「Up Jumped Spring」といったスタンダードナンバーも収録。ラリー・クレイン作曲の「Cascais」は、アルバムに多様性をもたらしています。

オールミュージックの評価

オールミュージックのレビューにおいて、スコット・ヤナウは「概ねストレートアヘッドに貫かれたこの音楽は、とても楽しめるもので、ハバードのファンなら、このかなりレアな盤を探し出したいと思うことだろう」と評しています。この評価が示すように、『ローリン』は、ハバードのファンであればぜひとも手に入れたい一枚と言えるでしょう。

特徴

このアルバムの魅力は、ライブならではの熱気と、メンバー間のインタープレイにあります。ハバードのトランペットは、時に力強く、時に繊細に響き渡り、聴衆を魅了します。また、デイヴ・シュニッターのサックス、ウィリアム・チャイルズのピアノも、ハバードの演奏に刺激を与え、楽曲に深みを与えています。ラリー・クレインとカール・バーネットのリズム隊も、安定したグルーヴを生み出し、全体の演奏を支えています。

全体として『ローリン』は、フレディ・ハバードの才能と、彼が率いるバンドの力量を余すところなく伝えている作品と言えるでしょう。ジャズファンだけでなく、音楽を愛するすべての人におすすめできるアルバムです。

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