ローランド・グレン・フィンガーズ
ローランド・グレン・フィンガーズは、
1946年8月25日に
アメリカ合衆国オハイオ州スチューベンビルで誕生しました。彼は右投げ右打ちの
プロ野球選手であり、特にクローザーとしての活躍で知られています。フィンガーズは、
メジャーリーグベースボール(MLB)の歴史において、クローザーの草分けとされ、1982年には史上初の通算300
セーブを達成したことで、その名を不動のものとしました。また、
1992年には
アメリカ野球殿堂に選出されています。
経歴
1964年、フィンガーズはカンザスシティ・アスレチックスと契約し、プロの道を歩み始めました。彼は1976年までオークランド・アスレチックスに在籍しており、最初は
先発[[投手]]として起用されていました。しかし自己の慎重すぎる性格が災いし、なかなかパフォーマンスの向上が見られませんでした。その後、抑え
投手へと転向すると、本来の才能が開花し始めました。この姿勢の変化が功を奏し、彼は1977年にサンディエゴ・パドレスに移籍し、最多
セーブを2度記録するまでになりました。
1980年のオフシーズンには一時的に
セントルイス・カージナルスにトレードされ、その後わずか4日後に
ミルウォーキー・ブルワーズへと移籍しました。そして1981年、フィンガーズは再び最多
セーブのタイトルを獲得し、
サイ・ヤング賞およびアメリカンリーグMVPを受賞します。この年は彼のキャリアの中でも特筆すべき年となりました。
ブルワーズとの契約には、
登板数に応じた出来高払いの契約が含まれており、当時の監督ウォーリー・バンバーガーは、フィンガーズの契約内容について「自分の采配とは別に、極力気にしないようにしていた」と語っています。
フィンガーズは1985年のオフシーズンにフリーエージェントとなり、翌1986年シーズンのプレイを希望していたものの、シンシナティ・レッズが彼を獲得する意向を示すも、同チームのヒゲ禁止規定により、彼は現役を引退することとなります。
1992年には野球殿堂入りを果たし、殿堂ミュージアムのフィンガーズプレートには、彼が最初にプレーしたアスレチックスの帽子を被った姿が刻まれています。また同年、彼が最後に在籍したブルワーズでは背番号『34』が永久欠番となり、
1993年には古巣のアスレチックスでも同様の措置が取られました。
トレードマーク
フィンガーズの特徴的な口髭『ハンドルバー・マスタッシュ』は、自転車のハンドルバーのように湾曲しており、尖端が上向きにカールしています。この独特なスタイルは、彼のアイコン的存在とも言えます。また、日本のプロ野球界でも影響を与えており、元南海ホークスや阪神タイガースでエースとして活躍した
江本孟紀は、自身の著書において、フィンガーズの口髭に影響を受けたことを語っています。
受賞歴および記録
フィンガーズの功績には、3度の最多
セーブ投手や4度の最優秀救援
投手というタイトルだけでなく、
1974年のワールドシリーズMVP、
サイ・ヤング賞、及びアメリカンリーグMVPを受賞したこともあります。また、彼は
MLBオールスターゲームにも7回選出されています。
ローランド・グレン・フィンガーズは、メジャーリーグにおいて不朽の名声を持つ
投手であり、多くのファンに支持され続けています。