ロールス・ロイス RR500

ロールス・ロイス RR500

ロールス・ロイスRR500は、ロールス・ロイス・ノースアメリカによって開発された小型ガスタービンエンジンのシリーズです。このエンジン群には、特に航空機に適したバリエーションがあり、特徴的な2つの派生型としてRR500TPとRR500TSが存在します。これらのエンジンは、航空業界の需要に応えるため、設計において高い出力と効率を追求しています。

設計と開発

RR500エンジンは、ロールス・ロイスの前機種であるRR300の大型版として開発されました。出力を向上させるためにエンジンコアを拡大し、航空機向けの信頼性とパフォーマンスを兼ね備えています。基本となるエンジンの重量は約113kgで、離陸時の出力は約500軸馬力（373kW）、巡航時には380軸馬力（280kW）を達成します。

一般的に、ターボプロップやターボシャフトエンジンは航空用ガソリンではなく、ジェット燃料を使用します。このため、整備コストは高めですが、同じ出力規模のレシプロエンジンと比較すると、整備頻度は低くなるとの見解もあります。加えて、RR500はその性能を生かして、ターボシャフト仕様のRR500TSも開発中です。

派生型

このエンジンシリーズの主要な派生型には、以下の2つがあります。

• - RR500TP: 小型航空機向けのターボプロップエンジン
• - RR500TS: 小型ヘリコプター用に設計されたターボシャフトエンジン

仕様諸元（RR500計画時）

エンジンの一般的な特性は、以下のようになっています。

• - 形式: 2軸式ターボプロップ
• - 全長: 43.1インチ（109cm）
• - 直径: 23.4インチ（59cm）
• - 乾燥重量: 225ポンド（102kg）

構成要素

• - 圧縮機: 単段遠心式

性能

• - 出力:

- 離陸時: 475軸馬力（354kW）
- 最大定格時: 400軸馬力（300kW）
- 通常巡航時: 350軸馬力（260kW）

• - 全圧縮比: 7.5:1

燃料流量

• - 離陸時: 294.5ポンド（133.6kg）/時間
• - 最大定格時: 259.6ポンド（117.8kg）/時間
• - 通常巡航時: 236.95ポンド（107.48kg）/時間

燃料消費率

• - 離陸時: 0.620ポンド毎馬力（0.377kg/kW）/時間
• - 最大定格時: 0.649ポンド毎馬力（0.395kg/kW）/時間
• - 通常巡航時: 0.677ポンド毎馬力（0.412kg/kW）/時間

出力重量比

• - 出力重量比: 0.474ポンド毎馬力（0.288kg/kW）

このように、ロールス・ロイスRR500はその出力と効率のバランスが評価されており、小型航空機やヘリコプターの推進力として期待されています。さらなる技術革新が進む中で、このエンジンシリーズは今後も航空機産業において重要な役割を果たすことでしょう。

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