ワイはアサシオや

『ワイはアサシオや』について

概要

『ワイはアサシオや』は、いしいひさいちが手がけた4コマ漫画で、1979年春場所に連載が始まりました。この作品は「夕刊フジ」で連載されており、主人公は実在の元大関である4代目朝潮太郎をモデルにしています。連載は1984年の九州場所まで続きましたが、一部の場所では連載が休止されることもありました。具体的には、1979年秋場所から1980年初場所、1983年名古屋場所から九州場所までの期間には、新作が公開されなかったのです。特に1982年夏場所から名古屋場所にかけては「きまぐれ劇場」として、1983年初場所から夏場所までの期間は「スポーツぱあティー」というタイトルで展開されました。

このため、作品の内容は基本的には変わらずとも、連載の名前が時折変わるというユニークな側面を持っています。連載当時、高砂部屋にはベテランの富士桜や高見山、後に水戸泉となる力士も在籍していましたが、登場人物たちが中心となることで、実在の力士である北の湖や千代の富士も数回登場しています。

単行本

作品が収められた初期作品集は1980年12月に双葉社から出版され、その後1983年1月には単行本としてもリリースされました。また、2007年12月には文庫版も登場しており、多くのファンに親しまれ続けています。

登場人物

アサシオ

本作の主人公で、明るくおおらかな発言が特徴的です。しかし、大関候補として期待されるものの、その相撲ぶりは期待を裏切るもので、師匠であるタコサゴ親方に竹刀で叩かれる日々を送っています。後には大関へ昇進するのですが、それでも9勝6敗や8勝7敗を繰り返す不甲斐ない結果に苦しめられます。

タコサゴ親方

アサシオの師匠で、モデルは当時の高砂親方にあたります。アサシオが繰り返す奇抜な発言や相撲スタイルに対し、怒りを覚え竹刀で叩くシーンがしばしば見られますが、師弟のコンビは結局息がぴったりです。単行本には「アボットとコステロ」との類似が記されています。

山本山

アサシオの付け人であり、部屋の中では唯一の常識人として描かれています。独特なアサシオと親方の言動に対してため息をつくこともしばしばで、序二段時代には土俵の上で廻しを落としたという過去も持っています。

おかみさん

タコサゴ親方の妻で、天然ボケの性格を持っています。相撲の基本的な知識もなく、部屋の経済状態が厳しいため、食材の確保に苦労している姿が描かれています。

最後に

『ワイはアサシオや』は、ユーモアと人間味あふれるキャラクターたちが、相撲の世界で織りなすストーリーとして、多くの読者を魅了し続けています。相撲という題材をユーモラスに表現し、作品の舞台裏にある人間模様にも楽しませられることでしょう。

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