ワウテル・ウェイラント

ワウテル・ウェイラント（Wouter Weylandt、1984年9月27日 - 2011年5月9日）は、ベルギーのヘント出身の自転車ロードレース選手でした。

経歴

2005年にクイックステップ・ダヴィタモンとプロ契約を結び、キャリアをスタートさせました。

主な戦績

2006年：ツール・ド・ポローニュ ポイント賞
2007年：
ロンド・ファン・ヘット・フルヌ・ハルト 初代優勝
エネコ・ツアー 区間1勝（第4ステージ）
2008年：
ブエルタ・ア・エスパーニャ 第17ステージ勝利（総合108位）
ヘント〜ウェヴェルヘム 3位
ノケル・クルス 優勝
2009年：ル・サミン 優勝
2010年：ジロ・デ・イタリア 第3ステージ勝利（総合146位）

事故死

2011年、レオパルド・トレックに移籍。同年のジロ・デ・イタリアに出場し、5月8日の第2ステージでは区間9位に入りました。しかし、翌9日の第3ステージ、標高957mのボッコ峠からの下り、ゴールまで残り約25km地点で悲劇が起こります。左ペダルが道路脇の壁に接触し落車。約20メートル転落し、意識不明の重体となりました。直ちに救急ヘリが呼ばれましたが、着陸地点の選定に手間取り、その間、医師らが心臓マッサージを施しましたが、帰らぬ人となりました。

この事故について、当時同レースに出場していた別府史之選手は自身のTwitterで、「ウェイラント選手が下りで後ろを振り返った時に左側の縁石に顔から突っ込んでしまった」「彼の落車した瞬間を一部始終見ていたが打ち所が悪かった」と状況を説明しています。

ウェイラント選手の死を悼み、第4ステージは順位をつけない追悼区間として実施されました。残り約5km地点で、レオパルド・トレックのメンバーが横一列に並び、先頭でゴール。肩を組み、親友であるガーミン・サーヴェロのタイラー・ファーラー選手も加わりました。また、主催者はウェイラント選手のゼッケンナンバー「108」を永久欠番とすることを発表しました。ジロ・デ・イタリアにおける永久欠番は史上初の措置です。

ワウテル・ウェイラントの早すぎる死は、自転車界全体に深い悲しみをもたらしました。

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