ワンダフルワールドエンド

『ワンダフルワールドエンド』

概要

『ワンダフルワールドエンド』は、2015年1月17日に公開された日本映画で、松居大悟が監督を務めています。橋本愛と蒼波純のダブル主演によるこの作品は、シンガーソングライターの大森靖子が手がけた楽曲「ミッドナイト清純異性交遊」などのミュージックビデオと共に制作され、長編映画として再構成されました。この作品は、第65回ベルリン国際映画祭の「ジェネレーション14プラス」コンペティション部門に選出され、特にティーンエイジャーから高い評価を受けました。キャッチコピーは「さよなら、男ども。」です。

あらすじ

物語の中心は、17歳の女子高生・早野詩織（橋本愛）。モデル活動を行っているが、イマイチ成果が上がらず、撮影会やオンライン配信を通じてファンを増やそうと懸命に奮闘しています。彼女は、売れない俳優の川島浩平（稲葉友）と交際していますが、価値観の不一致からすれ違いが続いています。詩織は、大森靖子が好きなゴスロリファッションを愛する一方で、自分に憧れる13歳の少女・木下亜弓（蒼波純）との交流が始まります。

亜弓は詩織のファッションや趣味に深く憧れ、詩織の撮影会に参加することで次第に親しくなります。詩織は自身の芸能活動や私生活が上手くいかない中、亜弓の純粋な憧れに少しずつ心を開くようになります。やがて、浩平の提案で詩織と浩平が同棲する部屋に亜弓を招くこととなり、この新たな三人の関係性が次第に変化していきます。

キャスト

• - 早野詩織（演 - 橋本愛）: モデル活動を行いながら自分をアピールしようと奮闘する女子高生。
• - 木下亜弓（演 - 蒼波純）: 詩織に憧れ、彼女の影響を強く受けた13歳の少女。
• - 川島浩平（演 - 稲葉友）: 詩織の彼氏。
• - 月山卓巳（演 - 利重剛）: 詩織の所属事務所の社長。
• - 木下祥子（演 - 町田マリー）: 亜弓の母親。
• - 大森靖子（本人）: 詩織の好きなシンガーソングライター。

制作背景

本作は、大森靖子の楽曲「ミッドナイト清純異性交遊」などのミュージックビデオと同時に制作されたもので、独自のストーリーを加えた長編映画として仕上げられました。主演の橋本愛は大森の大ファンであり、この作品への情熱が感じられます。また、蒼波純は当時小学6年生であり、彼女のあどけなさを大切にした演出がなされています。現代のデジタルコミュニケーションツールが重要な要素として登場し、若者の生活をリアルに描写しています。

封切りと評価

『ワンダフルワールドエンド』は2014年にワールドプレミアが行われ、その後日本各地で上映されました。ベルリン国際映画祭では高い評価を受け、LGBT関連作のテディ賞にノミネートされるなど、作品に対する根強い支持が寄せられました。監督の松居大悟は本作で新進監督賞を受賞し、その才能を広く知られることとなりました。

作品は、若者たちが抱える苦悩や成長を優しく描写し、多くの観客の心に響く内容となっています。この映画は、夢に向かって努力する姿や友情の美しさを称賛され、観る人々に深い感動をもたらします。

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