ワープ・レコーズ

ワープ・レコーズについて

ワープ・レコーズ（Warp Records）は、エレクトロニカやIDM（インテリジェントダンスミュージック）を中心に、多種多様な音楽をリリースしているイギリスに拠点を置くレコードレーベルです。1989年にシェフィールドで設立され、ロブ・ミッチェルとスティーブ・ベケットという二人の音楽愛好者によって始められました。このレーベル名は、当時彼らが働いていたレコードショップにちなんで名づけられています。

歴史と発展

ワープ・レコーズは、スタートした当初から特にブリープテクノのアーティスト、例えばLFOやNightmares on Waxなどがリリースされ、多くの注目を集めました。しかし、レーベルの名声が急上昇したのは1992年にスタートした「アーティフィシャル・インテリジェンス・シリーズ」（AIシリーズ）によるものでした。このシリーズは、ハードテクノが流行していた時代に、BPM（ビート毎分）の速いインテリジェントテクノを紹介し、多くのアーティストの作品が同レーベルからリリースされるきっかけとなりました。AIシリーズは1993年まで続き、その後ワープ・レコーズはイギリスにおける主要なテクノレーベルとしての地位を固めました。

その後、レーベルはエレクトロニカやアンビエントといったジャンルへも活動の幅を広げ、実験的なアルバムも数多くリリースしました。特に、2004年にはITunes Music Storeでの音楽のダウンロード販売を早期に開始し、音楽配信の新しいスタイルに取り組んでいました。

日本との関わり

ワープ・レコーズは、日本においても昔からの人気を誇っています。早期の輸入版が流通していましたが、1994年になるとソニー・ミュージックによって多数の日本版アルバムがリリースされました。これにより、わたしたちの耳にも馴染みやすくなり、ライジング・ハイやR&Sレコーズとともに、テクノ界の3大レーベルとして広く知られるようになりました。現在では、Beat Recordsから日本版が販売されています。

さらに、2006年には日本で「i-WARP」というレーベルパーティーが開催され、2009年にはワープ・レコーズの20周年を祝うライブイベント「WARP20」が幕張メッセにて行われました。これらの活動を通じて、ワープ・レコーズは日本でも確固たる地位を築いてきました。

AIシリーズと主要アーティスト

ワープ・レコーズの特色の一つは、そのAIシリーズです。このシリーズには、以下のアルバムが含まれています：

• - Artificial Intelligence（コンピレーション）
• - Surfing on Sine Waves - エイフェックス・ツイン（Polygon Window名義）
• - ElectroSoma - B12
• - Bytes - ブラックドッグ（Black Dog Production名義）
• - Dimension Intrusion - リッチー・ホゥティン（FUSE名義）
• - Ginger - Speedy J
• - Incunabula - オウテカ
• - Artificial Intelligence II（コンピレーション）

このシリーズには、多くの著名アーティストが参加しています。その中には、エイフェックス・ツインやオウテカ、ボーズ・オブ・カナダなどが含まれており、これらのアーティストたちの音楽は、ワープ・レコーズの持つ独自の音楽性を形成しています。

これらのアーティストたちは、ワープ・レコーズのリリースを通じて、エレクトロニカやIDMの新しい地平を切り開いてきました。これにより、レーベルは常に聴取者たちに新鮮で刺激的な音楽を届け続けています。

まとめ

ワープ・レコーズは、エレクトロニカやIDMというジャンルを代表するレーベルとして、今もなお進化を続けています。音楽の新しい潮流に捉えられており、未来のアーティストもここから生まれることでしょう。

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