ヴァルティスラフ2世 (ポメラニア公)

ヴァルティスラフ2世：謎多きポメラニア公

ヴァルティスラフ2世（ドイツ語：Wartislaw II., 1160年頃 - 1184年2月16/18日/1185年?）、またはヴァルチスワフ・ボグスワヴォヴィッツ（ポーランド語：Warcisław Bogusławowic）は、12世紀後半に存在したポメラニア公です。在位期間は1180年から1184年とされています。

史料の少なさと生涯

ヴァルティスラフ2世に関する記録は非常に限られています。彼の名が確認できる史料として、父ボギスラフ1世の法的活動に関する1182年の文書があります。この文書において、ヴァルティスラフ2世は兄ラティボルの隣に記されており、二人の年齢が近かったことが推測されています。しかし、それ以外の情報はほとんど残されていません。

ヴァルティスラフは若くして亡くなったとされ、当時の文書には「若年」（ラテン語：adolescents）と記されています。彼の死後、1184年（または1185年?）の2月20日（または21日?）に、父ボギスラフ1世がグロビからプレモントル会修道院を移築したウーゼドム島の「ヴァテクホフ」山（後の聖母マリアの山）に埋葬されました。

ヴァルティスラフの死に関する記述は、1187年3月18日付の文書にも見られます。この文書は、父ボギスラフ1世の没日にあたり、彼の2番目の妃であるアナスタシアが義理の息子について言及したものです。

参考文献

Rymar, Edward (2005). Rodowód książąt pomorskich. Szczecin: Książnica Pomorska im. Stanisława Staszica. ISBN 83-87879-50-9. OCLC 69296056
Szymański, J.W. (2006). Książęcy ród Gryfitów. Goleniów: Kielce. ISBN 83-7273-224-8


ヴァルティスラフ2世は、短い生涯の中でポメラニア公としてどのような役割を果たしたのか、史料の少なさからその全貌を解明することは困難です。しかし、わずかに残された記録から、当時のポメラニアの歴史を垣間見ることができます。彼の存在は、中世ヨーロッパの歴史における、名もなき人々の生活や権力構造を考察する上で貴重な手がかりとなるでしょう。

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