ヴァレーズ・サラバンド・レコーズ

ヴァレーズ・サラバンド・レコーズは、アメリカ合衆国を拠点とするレコード会社であり、同名のレーベルも運営しています。この会社は、映画音楽やテレビドラマのサウンドトラック、そして舞台ミュージカルのオリジナル・キャスト盤といった、いわゆる「サウンドトラック」と呼ばれるジャンルのレコードやCDの制作・販売に特化しています。

特筆すべきは、単に新作をリリースするだけでなく、過去に他のレコード会社から発売されていたものの、現在は廃盤となってしまっているサウンドトラック盤の再リリースに力を入れている点です。さらに、レコード時代には収録時間の制約から収録できなかった音楽を追加収録したCDや、劇場公開時やテレビ放映時にサウンドトラック盤が発売されなかった作品のサウンドトラックCDをリリースするなど、意欲的な活動を展開しています。

また、限定盤のサウンドトラックCDを数多くリリースしていることも、このレーベルの特徴の一つです。これらの限定盤は、コレクターズアイテムとしての価値も高く、ファンにとっては見逃せないアイテムとなっています。

ヴァレーズ・サラバンド・レコーズの商品は、自社サイトでのオンライン通販のほか、日本国内の輸入盤取扱店にも広く流通しています。そのため、日本国内盤が発売されていない作品であっても、比較的容易に入手することができます。

社名の由来

社名の「ヴァレーズ・サラバンド」は、フランス出身の作曲家エドガー・ヴァレーズの名字と、バロック時代のスペイン舞踊であるサラバンドを組み合わせたものです。この社名には、クラシック音楽と映画音楽という二つのジャンルへの敬意が込められていると言えるでしょう。

他国盤の発売状況

日本では、2013年時点ではランブリング・レコーズが発売元、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン（旧ジェネオン エンタテインメント）が販売元となり、国内盤がリリースされることが多くありました。2022年現在では、ヴァレーズ・サラバンド・レコーズは、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン（ユニバーサル・ピクチャーズ・ホームエンターテイメント）の販売委託レーベルとなっています。1980年代後半から1990年代にかけては、大阪に拠点を置くサウンドトラック・リスナーズ・コミュニケーションズ（SLC）が、日本国内盤を一手に引き受けていました。

ドイツでは、コロセウム・レコーズがドイツ盤を発売しています。

関連事項

エドガー・ヴァレーズ
映画音楽
サウンドトラック
コロセウム・レコーズ

備考

1980年代以降、映画の劇場公開時に「オリジナル・サウンドトラック盤」と銘打って発売されたものの、実際には劇中で使用されたBGMがほとんど、あるいは全く収録されておらず、ロック系アーティストの歌ばかりが収録されているというケースが頻繁に見られました。ヴァレーズ・サラバンド・レコーズは、そういった状況を鑑み、映画の劇中で実際に使用されたBGMを集めた「本当の意味でのサウンドトラック盤」を、後年になって発売することが多くあります。これにより、映画ファンや音楽ファンは、映画の魅力をより深く堪能することができるようになりました。

出典

* 公式サイト（アメリカ）

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