ヴィシゴロド公

ヴィシゴロド公とは

ヴィシゴロド公とは、中世ルーシに存在したヴィシゴロド公国の君主の称号です。「公」という言葉は、当時のルーシにおけるクニャージという地位を表す言葉の翻訳として用いられています。
ヴィシゴロド公国は、現在のウクライナの首都キーウ（キエフ）の北に位置するヴィーシュホロド（当時の名称はヴィシゴロド）という都市を中心とした地域を統治していました。この公国名も、その中心都市の名前に由来しています。

ヴィシゴロド公の一覧

以下に、歴代のヴィシゴロド公の一覧を記します。在位期間には不明な点や重複している期間も存在することに注意してください。

ヤロポルク・イジャスラヴィチ：（1077年 - 1078年）
フセヴォロド・ムスチスラヴィチ：（1136年）
アンドレイ・ユーリエヴィチ：（1149年）
ヴャチェスラフ・ウラジミロヴィチ：（1149年 - 1150年）
アンドレイ・ユーリエヴィチ：（1150年 - 1151年）
ヴャチェスラフ・ウラジミロヴィチ：（1156年）
ダヴィド・ロスチスラヴィチ：（1167年 - 1180年）
イジャスラフ・ダヴィドヴィチ？：（1180年 - 1184年）
ウラジーミル・ダヴィドヴィチ？：（1184年？ - 1187年）
ムスチスラフ・ダヴィドヴィチ：（1184年？ - 1187年）
ロスチスラフ・リュリコヴィチ：（1198年 - 1203年）
ヤロスラフ・ウラジミロヴィチ：（1199年 - 1201年 / 1203年？ - 1205年）
ロスチスラフ・リュリコヴィチ：（1205年 - 1210年 / 1205年 - 1207年、1208年 - 1210年）
ロスチスラフ・ヤロスラヴィチ：（1210年 - 1212年）
* イジャスラフ・ムスチスラヴィチ？：（1232年頃 - 1235年、1236年 - 1239年？)

ヴィシゴロド公国の終焉

13世紀初頭、ルーシはモンゴル帝国の侵攻を受けました。1240年、ヴィシゴロド公国もこの侵攻によって滅亡しました。

ヴィシゴロド公国は、比較的短期間で終焉を迎えた公国でしたが、その存在は中世ルーシの歴史において重要な役割を果たしました。特に、キーウ（キエフ）という重要な都市に近いことから、その政治的、軍事的影響力は小さくありませんでした。

現在、ヴィーシュホロドはキーウ州に属する都市であり、歴史的な観光地となっています。

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