ヴィレッジ・ロードショー

ヴィレッジ・ロードショー株式会社の概要

ヴィレッジ・ロードショー株式会社（Village Roadshow Limited）は、映画館やテーマパークの運営、映画の制作・配給を行うオーストラリアの企業です。以前はオーストラリア証券取引所に上場しており、創業者ロック・カービーの家族が過半数の株を保有していました。しかし、最近では未公開株式投資会社のBGHキャピタルに買収されました。

企業の歴史

ヴィレッジ・ロードショーは、1954年に創業されました。その始まりは、ロック・カービーがメルボルン郊外のクロイドンでオーストラリア初のドライブインシアターを設立したことに遡ります。この初期のドライブインは「クロイドン・ヴィレッジ」に近接していたため、「ヴィレッジ」という名称が与えられました。その後、事業は進展し、現在でも「コバーグ・ドライブイン」を運営するなど、従来の映画館運営にも取り組んでいます。

1960年代には映画配給事業にも進出し、1970年代には映画製作にも手を広げるまでに成長しました。この成長に伴い、1980年代には最新鋭のシネマコンプレックスの開発が進み、スタジアムスタイルの座席や洗練されたサウンドシステムなどが映画館に導入されました。

1988年にはデ・ラウレンティス・エンターテインメント・グループを買収し、ヴィレッジ・ロードショー株式会社と社名を変更しました。この変更により、さらなる事業拡大が可能となりました。1990年代にはテーマパークの買収や音楽関連の事業を始め、さまざまなメディアとエンターテインメント事業へと経営を多角化していきました。

事業の多様化

企業はその後、オーストラリアとシンガポールに国際映画市場を縮小し、「ヴィレッジ・ロードショー・エンターテインメント・グループ」を設立しました。これは、ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ部門とコンコード・ミュージック・ミュージックの統合から生まれた、多角的なエンターテインメント部門です。2003年には、映画館ブランドを多く所有するアマルガメイテッド・ホールディングスとの合弁会社であるオーストラリアン・シアターズを設立し、映画館運営を続けています。

さらに、2008年には映画と音楽の資産を活用する新会社を設立するなど、事業の拡大を図ります。しかし、2013年に投資家グループに対しコンコード・ミュージック・グループを売却しました。

2019年末、CEOの交代があり、グラハム・バークからクラーク・カービーが後任としてCEOに就任しました。2020年には、BGHキャピタルとの買収提案について協議が行われましたが、COVID-19の影響で事業に大きな影響を受けました。特にテーマパークや映画館の閉鎖が影響を及ぼしました。

現在の資産と展開

現在、ヴィレッジ・ロードショーは多岐にわたる資産を持っています。主なものには、ロードショーラフダイアモンドやオーストラリアン・シアターズ、ヴィレッジ・シネマズ、ロードショーエンターテインメントなどがあります。また、テーマパーク業界にも進出し、シーワールドやワーナー・ブラザース・ムービー・ワールドなどの運営も行っています。音楽分野においても、ロードショー・ミュージックやコンコードミュージックなどの事業を展開し、多様なエンターテインメント分野での存在感を示しています。

今後のヴィレッジ・ロードショー社の展望については、経済状況や市場の動向に大きく影響されるでしょうが、エンターテインメント業界における強固な基盤を持つ企業としての位置づけを維持し続けることが期待されています。

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