ヴィンセント・エニェアマ

ヴィンセント・エニェアマ（Vincent Enyeama, 1982年8月29日 - ）は、ナイジェリア・カドゥナ出身の元サッカー選手です。主にゴールキーパーとして活躍しました。

クラブでのキャリア

エニェアマは、プロデビュー後、長らくナイジェリア国内のクラブでプレーしました。2005年、ブネイ・イェフダ・テルアビブFCへ移籍し、ヨーロッパでの挑戦を開始しました。その後、ハポエル・テルアビブFCへ移籍すると、すぐに正ゴールキーパーの座を獲得し、目覚ましい活躍を見せました。その活躍ぶりから、アーセナルFCが獲得に興味を示しているという報道もありました。

2011年7月1日、エニェアマはフランスのリールへ移籍しますが、出場機会に恵まれず、翌シーズンにはマッカビ・テルアビブFCへ期限付き移籍することになります。マッカビ・テルアビブでは、正ゴールキーパーとして27試合に出場し、チームの10シーズンぶりとなるリーグ制覇に大きく貢献しました。2013-14シーズンには、保有元のリールへ復帰。前シーズン後半戦にレギュラーを務めたステーヴ・エラナが、ミカエル・ランドローの移籍によって空いた穴を埋められなかったため、エニェアマはすぐに正ゴールキーパーの座を奪還しました。

リール復帰後は、特に高いパフォーマンスを発揮し、2013年12月3日に行われたオリンピック・マルセイユ戦では、パリ・サンジェルマンFCのサルヴァトーレ・シリグが保持していたリーグ・アンの連続無失点記録を更新しました。

代表でのキャリア

ナイジェリア代表としては、2002 FIFAワールドカップで代表に初招集されました。同大会中の対イングランド代表戦（2002年6月12日）で代表デビューを飾り、世界有数の強豪国相手に無失点に抑えるという素晴らしいパフォーマンスを見せました。チームはグループステージで敗退となりましたが、エニェアマはその後、長きに渡って代表の正ゴールキーパーとして活躍することになります。

2010 FIFAワールドカップでは、初戦のアルゼンチン戦と第2戦のギリシャ戦で失点し、チームも敗れましたが、リオネル・メッシのミドルシュートを好セーブで防ぐなど、1失点に抑える活躍を見せ、大会選定のマンオブザマッチに選ばれました。2014 FIFAワールドカップでも正守護神としてチームを牽引。前回大会でも対戦したアルゼンチンとの試合では、リオネル・メッシのフリーキックやアンヘル・ディ・マリアのシュートをセーブするなど、再び好パフォーマンスを見せました。決勝トーナメント1回戦のフランス戦でも、ポール・ポグバのボレーシュートを防ぐなど奮闘しましたが、チームは惜しくも敗れました。また、アルゼンチン戦でメッシにフリーキックを決められた後のハーフタイムに、審判団と談笑する中でメッシのキックに驚いたことを語ったり、シュートを外したメッシを笑顔で軽く叩いたりと、その陽気な人柄が日本でも話題となりました。

タイトル

エニンバ
ナイジェリア・プレミアリーグ：2001, 2002, 2003
CAFチャンピオンズリーグ：2003, 2004

ハポエル・テルアビブFC
イスラエル・プレミアリーグ：2009-10

マッカビ・テルアビブFC
イスラエル・プレミアリーグ：2012-13

代表歴

2002 FIFAワールドカップ
2010 FIFAワールドカップ
* 2014 FIFAワールドカップ

国際Aマッチ：101試合0得点（2002年-2015年）

もう一度検索