ヴェア・バード

ヴェア・コーンウォール・バード（Vere Cornwall Bird, 1910年12月7日 - 1999年6月28日）は、アンティグア・バーブーダの政治家であり、同国が独立する以前から長きにわたり指導者として活躍しました。彼はアンティグア・バーブーダの初代首相を務め、その後の国の発展に大きな影響を与えました。

バードは、1960年1月1日から1967年2月27日までアンティグア首席相を務めました。その後、1967年2月27日から1971年2月14日まで、そして1976年1月1日から1981年1月1日までアンティグア自治領首相を務めました。そして、1981年1月1日にアンティグア・バーブーダが独立すると、初代首相に就任し、1994年3月9日までその地位にありました。彼の息子であるレスター・バードも後に首相としてその地位を継承し、親子二代にわたってアンティグア・バーブーダの政治を担いました。

バードの長期にわたる政権は、カリブ海の小国であるアンティグア・バーブーダに安定をもたらした一方で、批判も存在しました。アンティグア出身の作家ジャメイカ・キンケイドは、彼女の作品『小さな場所』の中で、バード政権をハイチのフランソワ・デュヴァリエ独裁政権になぞらえ、その政治体制を批判的に描きました。キンケイドの作品は、バード政権に対する批判的な視点を提供するものとして、広く知られています。

バードの業績を記念し、アンティグア・バーブーダの主要な空港はVCバード国際空港と名付けられました。この空港は、同国の国際的な玄関口として、重要な役割を果たしています。

ヴェア・コーンウォール・バードは、アンティグア・バーブーダの独立と発展に大きく貢献した人物であると同時に、その政治手法については賛否両論が存在する複雑な人物像です。彼の生涯と業績は、アンティグア・バーブーダの現代史を理解する上で欠かせない要素となっています。

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