ヴェネツィア美術アカデミー

ヴェネツィア美術アカデミーについて

ヴェネツィア美術アカデミー（Accademia di belle arti di Venezia）は、イタリアの歴史的な街、ヴェネツィアに位置する著名な美術学校です。この学校は、18世紀に活躍した有名な画家、ジャンバッティスタ・ピットーニとジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロによって1750年に設立されました。

創設と初期の歴史

学校の設立は、ヴェネツィア共和国の時代にさかのぼります。具体的には、1750年9月24日に設立され、当時の政府からサン・マルコ広場に近い運河沿いの建物「Fonteghetto della Farina」に教室が提供されました。初期の運営費用は、ヴェネツィアの貴族、市民、そして芸術家たちが支えとなりました。

初代校長には、画家のジョヴァンニ・バッティスタ・ピアッツェッタが就任しましたが、1754年に彼が亡くなった後、財政的な問題から一時的に閉校を余儀なくされました。しかし、その後もFrancesco Zanchi、Giovanni Maria Morlaiter、Antonio Fossaliなどの著名なアーティストたちによって学校は再建され、正式な規約が制定されました。

教育内容の展開

当初は肖像画や風景画、彫刻などが教えられており、1756年には共和国の議会から正式に教育機関としての承認を受けました。1777年には、美術品の修復を行う工房も設けられ、美術アカデミーはその重要な役割を果たすようになります。

ナポレオンの支配と変革

1797年、ヴェネツィアはナポレオン・ボナパルトの軍隊に侵略され、共和国が崩壊しました。1807年には、ナポレオンの指導のもとでアカデミーは一般市民に向けた美術学校へと改組され、名称も王立美術アカデミーへと変更されました。修道院が存在していた場所に新しい建物が建設され、学校は移転を余儀なくされました。

1817年には、アカデミーで収集された美術品が「ヴェネツィアのアカデミア美術館」として一般公開され、さらに1817年から1866年にかけては、ヴェネツィアがオーストリアのロンバルド＝ヴェネト王国の支配下に置かれることとなります。

分離と新たな展開

美術館とアカデミーの分離が始まったのは1870年頃からで、1882年には美術館が独立しましたが、当時は依然として同じ建物内に存在していました。その後、2004年にはアカデミーが元々「Ospedale degli Incurabili」であった新しい場所に移転しました。

まとめ

ヴェネツィア美術アカデミーは、その設立から今日に至るまで多くの歴史的変遷を経て、イタリアの美術教育の中心地としての役割を果たし続けています。この学校が育んできた芸術家たちは、以来、現代アートにおいても重要な影響を与えています。美術アカデミーは、芸術的な探求心を持った学生たちにとって、魅力的な学びの場であり、今後もその伝統を継承していくことでしょう。

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