ヴェノム (映画)

ヴェノム (Venom)

『ヴェノム』は、マーベル・コミックから生まれた同名のキャラクターが主役を務めるスーパーヒーロー映画です。この作品は2018年に公開され、コロンビア ピクチャーズ、マーベル、テンセント・ピクチャーズの共同制作によるもので、ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース（SSU）の第1作として位置づけられています。監督はルーベン・フライシャー、脚本はジェフ・ピンクナー、スコット・ローゼンバーグ、ケリー・マルセルが担当し、トム・ハーディ、ミシェル・ウィリアムズ、リズ・アーメッドなどが出演しています。

この映画は、2007年にアヴィ・アラッドによって計画されたスパイダーマンシリーズからのスピンオフが起源です。その後、2017年にソニーがマーベルのキャラクターを基にした新たなユニバースの計画を立ち上げたことで、本作が現実のものとなりました。

ストーリー概要

舞台はカリフォルニア州サンフランシスコ。主人公エディ・ブロックは、かつて記者として活躍していましたが、ライフ財団が違法な人体実験を行っていることを知り、その真実を暴こうとします。しかし、その結果、彼は職を失い、恋人アン・ウェイングも悪影響を受けてしまいます。失意の中、エディはライフ財団の秘密研究所に潜入し、人道的な活動に巻き込まれていた友人マリアを救おうとしますが、彼女に寄生していたシンビオートと接触し、体が支配されることになります。

シンビオートと一体化したエディは自らの体を動かす力を得る一方で、次第にその力によって恐怖を感じるようになります。凶暴で空腹の科学生命体、ヴェノムとして目覚めたエディは、他者を襲う恐怖の存在となり、自身の内なる獣と向き合いながら、その力に魅了されていきます。物語は、エディが自分自身を取り戻そうと葛藤する姿と、彼を追い詰めるライフ財団のCEO、カールトン・ドレイクとの戦いを描いています。

キャスト

• - エディ・ブロック／ヴェノム (トム・ハーディ) - 主人公の敏腕記者で、シンビオートに寄生されることでヴェノムとなる。
• - アン・ウェイング (ミシェル・ウィリアムズ) - エディの元婚約者で、彼を救おうと奔走する弁護士。
• - カールトン・ドレイク (リズ・アーメッド) - ライフ財団のCEO。実験を進める冷酷な側面を持つ。
• - ダン・ルイス (リード・スコット) - アンの新たな恋人で誠実な医師。

制作背景

映画は、2007年にスパイダーマン3で登場したキャラクターを基に、スパイダーマンシリーズの新たな形として企画されました。制作が進むにつれ、キャラクターの深掘りと新たな展開が模索され、最終的には独立した作品として公開されることに。監督はルーベン・フライシャーが務め、トム・ハーディのキャスティングも早い段階から決まりました。

公開と評価

『ヴェノム』は2018年10月に公開され、米国及びカナダで1億8,710万ドル、世界全体では5億820万ドル以上の興行収入をあげました。観客からの支持はあるものの、批評家からは賛否が分かれ、レビューサイトではあまり高い評価を得られない結果に。

本作は、今後の続編やスパイダーマンとのクロスオーバーに期待を持たせる内容となっており、特にエンドロール後には続編の伏線が張られています。続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』が2021年に公開されるなど、ヴェノムの物語は続いています。

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