ヴェルタワー下関

ヴェルタワー下関

ヴェルタワー下関は、山口県下関市竹崎町に位置する高層マンションです。その高さは、山口県内の建築物の中で最も高く、下関の街並みを象徴する存在となっています。

概要

ヴェルタワー下関は、JR下関駅の東口にほど近く、シーモール下関の隣、山口銀行本店の向かいという便利な場所にあります。この場所は、かつて下関駅の貨物ヤード跡地の一部でした。この貨物ヤード跡地と周辺地域を一体的に再開発する「細江土地区画整理事業」によって、この高層マンションは誕生しました。

この再開発事業は、もともと地域に点在していた小規模な地権者たちの土地をまとめ、再開発ビルを建設することを目的としていました。事業の正式名称は「細江地区12街区第一種市街地再開発事業」であり、事業主体は下関市を含む地権者たちが設立した「下関コアビル株式会社」でした。この事業には、国や山口県、下関市からも補助金が拠出されました。

当初の計画では、下関駅前に位置するこの場所にホテルを主体とした再開発ビルを建設することが検討されていました。ワシントンホテルプラザチェーンを展開するワシントンホテルがテナントとして内定し、1992年には都市計画が決定しました。しかし、バブル崩壊の影響でデベロッパー探しが難航し、ホテル側が1997年に事業から撤退しました。その後、ワシントンホテルは下関駅西口に独自にホテルを開業しました。

このような経緯を経て、下関コアビルは建築目的を分譲マンションへと変更し、広島のマンションデベロッパーであるトータテの協力を得て事業を進めることになりました。この際、都市再開発法第110条に基づく「全員同意型」の権利変換が行われ、市を除く地権者のうち4名が低層階の商業施設・業務施設に入居、下関市が公益施設を設置、そして地権者1名がマンションに入居しました。

2007年2月に建物が完成し、地上22階、地下1階建てのこの建物は、それまで県内で最も高かった山口県庁舎をしのぎ、山口県で最も高い建物となりました。下関市の公益施設部分には、「しものせき市民活動センター」と「下関市消費生活センター」が入居しており、これらは下関駅前から続く歩行者デッキと直結しています。マンション部分は「ヴェルタワー下関駅前マリンビュー」という名前で販売されました。

参考資料

細江地区12街区第一種市街地再開発事業 - ヴェルタワー下関 (PDF) - 下関市都市整備部市街地開発課

脚注

[1] 細江地区12街区第一種市街地再開発事業 - ヴェルタワー下関 (PDF) - 下関市都市整備部市街地開発課

関連項目

各都道府県で最も高いビルの一覧
中国地方の[[超高層建築物の一覧]]

外部リンク

しものせき市民活動センター
* RIAマガジン第9号 - 設計者による紹介

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