ヴェルラム男爵

ヴェルラム男爵について

ヴェルラム男爵（Baron Verulam）は、イギリスの男爵位であり、歴史の中で二度創設されています。現在存続しているのは、二度目の創設によるもので、ヴェルラム伯爵の従属爵位としての位置づけです。この項目では、ヴェルラム男爵の歴史的経緯と、関連するセント・オールバンズ子爵についても触れていきます。

歴史

第1期 (1618年)

最初のヴェルラム男爵は、哲学者として名高いフランシス・ベーコン（1561-1626）によって創設されました。彼はジェームズ1世の信任を得ており、1617年から1618年にかけて大法官に就任した際、イングランド貴族としてヴェルラム男爵に叙爵されました。これがヴェルラム男爵の最初の創設です。

ベーコンはその後、1621年にはセント・オールバンズ子爵にも叙爵されましたが、彼には子供がいなかったため、1626年の彼の死とともに、これらの爵位は全て廃絶となりました。

第2期 (1790年)

二度目のヴェルラム男爵は、グリムストン子爵家の当主であるジェームズ・グリムストン（1747–1808）によって創設されました。彼は庶民院議員として活躍した後、1790年にグレートブリテン貴族の爵位として、ハートフォード州ゴーレムベリーのヴェルラム男爵を授与されました。この叙爵は、グリムストン卿の盟友であった初代ソールズベリー侯爵ジェームズ・セシルの働きかけによるものでした。

この叙爵により、グリムストン家歴代の当主は自動的に貴族院の議席を得ることとなりました。ジェームズ・グリムストンの息子である2代男爵ジェームズ（1775-1845）は、1815年に連合王国貴族としてヴェルラム伯爵に叙爵されました。この時から、ヴェルラム男爵はヴェルラム伯爵の従属爵位として現在に至っています。これ以降の歴史については、ヴェルラム伯爵の項目をご参照ください。

ヴェルラム男爵の系譜

第1期 (1618年)

初代ヴェルラム男爵: フランシス・ベーコン (1561–1626) (1621年セント・オールバンズ子爵叙爵、1626年両爵位廃絶)

第2期 (1790年)

初代ヴェルラム男爵: ジェームズ・バックノール・グリムストン (1747–1808) (第3代グリムストン子爵)
第2代ヴェルラム男爵: ジェームズ・ウォルター・グリムストン (1775–1845) (第4代グリムストン子爵、1815年にヴェルラム伯爵に叙爵)
以降の歴代男爵については、ヴェルラム伯爵の項目を参照

関連事項

フランシス・ベーコン
ヴェルラム伯爵

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