一之瀬剛

一之瀬 剛（いちのせ ごう）

一之瀬剛は、日本のゲーム音楽の作曲家、編曲家、そしてゲームクリエイターとして広く知られています。彼はゲームフリークに所属し、同社のサウンドデザイナーおよびゲームデザイナーとしても活動しています。特に、ポケットモンスターシリーズにおける彼の貢献は大きく、多くのプレイヤーに愛される楽曲を数多く手がけてきました。

来歴

一之瀬は幼少期にヤマハ音楽教室に通っていましたが、ピアノクラスには進むことができず、一般のピアノ教室に通い続けました。高校を卒業すると、音楽の専門学校に進学し、在学中にはDTM（デスクトップミュージック）を始めました。その後、求人情報誌でゲームフリークのエンジニア募集を見つけ、1993年に入社します。このとき、彼は未発売のゲームの音楽を担当し、本格的な作曲家としての道を歩み始めました。

彼のキャリアにおいて、特に注目すべきはポケットモンスターの音楽制作への参加です。「金・銀」から作曲に加わり、その後もシリーズの楽曲を多く手がけています。さらに、ニンテンドー3DSのゲーム開発においては、DAW（デジタルオーディオワークステーション）という用語さえ知らなかったことから、30代で専門学校に再入学し、田辺恵二氏の指導を受けるなど、自己研鑽を重ねています。

ポケモン以外では、『スクリューブレイカー 轟振どりるれろ』の作曲をメインに行い、この作品は彼の代表作の一つとなりました。また、iPhoneアプリの『ソリティアゴルフ』をプレイした際、競馬と組み合わせた新しいアイデアを思いつき、ゲームフリーク初の自社販売ソフト『ソリティ馬』の開発に関与しました。ここでも音楽だけでなく、プランナーとしても重要な役割を果たしています。

趣味

一之瀬は自他共に認める競馬フリークです。1995年からは、同社の森本茂樹と共に競馬予想に取り組み、やがては競馬ファンとなりました。彼が特に感銘を受けたのは、1996年のマーチステークスと阪神大賞典のレースです。この体験が、彼の競馬への情熱をさらに深めました。

主な作品

以下に、彼が音楽を担当した主な作品を挙げます。特記のないものは音楽を担当しています。

• - バザールでござーるのゲームでござーる
• - BUSHI青龍伝〜二人の勇者〜（企画担当）
• - クリックメディック（音楽と一部企画担当）
• - ポケモンピンボール
• - ポケットモンスター 金・銀
• - ポケットモンスター クリスタル
• - ポケットモンスター ルビー・サファイア
• - ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン
• - ポケットモンスター エメラルド
• - スクリューブレイカー 轟振どりるれろ
• - ポケットモンスター ダイヤモンド・パール
• - ポケットモンスター プラチナ
• - ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー
• - ポケットモンスター ブラック・ホワイト
• - ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2
• - ソリティ馬（音楽と企画担当）
• - ポケットモンスター サン・ムーン
• - ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン
• - ポケットモンスター ソード・シールド
• - Pokémon LEGENDS アルセウス
• - ポケットモンスター スカーレット・バイオレット
• - Crystarise

まとめ

一之瀬剛は日本のゲーム音楽界において重要な存在であり、独自の視点と革新性で多くの名作を生み出してきました。彼の音楽はゲームの世界感を引き立て、時にプレイヤーの心に深い印象を残すものとなっています。今後の彼の活躍にも大いに期待が寄せられています。

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