一円玉の旅がらす

「一円玉の旅がらす」について

「一円玉の旅がらす」という楽曲は、1989年4月から放送されたNHKの人気番組『みんなのうた』で初めて紹介されました。この曲は、作詞を荒木とよひさ、作曲を弦哲也、編曲を池多孝春が手掛けており、歌唱は晴山さおりが担当しています。晴山にとってはこの曲がデビューシングルであり、歌手としてのキャリアのスタートを飾る重要な作品です。

この楽曲は、1989年に消費税が導入され、一円玉の価値が見直される時期に合わせて発表されました。一円玉にまつわる物語を演歌調で歌い上げ、懐かしさと温かみを感じさせる内容となっています。また、曲に合わせて制作されたアニメーションは西村緋祿司の手によるもので、視覚的にも楽曲を引き立てる力作です。

『みんなのうた』で放送されると、多くの視聴者の注目を集め、シリーズの中でも特に印象的な楽曲の一つとなりました。結果として、1991年9月までにCDとカセットを合わせて65万枚以上の売上を記録し、実際に大ヒットを遂げました。この成功は、晴山の歌手としての基盤を固める大きな要因となりました。

晴山さおりは、この楽曲を通じて第32回日本レコード大賞で最優秀演歌新人賞を受賞し、さらにその他にも11もの新人賞を受ける快挙を成し遂げました。この受賞により、晴山は瞬く間に演歌歌手としての地位を確立し、今後の活動においても期待が寄せられることとなったのです。

また、晴山と西村のコンビは、1年後の1991年に『みんなのうた』で放送された『出世音頭だよ!』にも再び参加し、その人気をさらに広げました。このように、「一円玉の旅がらす」は、晴山さおりの音楽キャリアにおいて欠かせない重要な作品であり、演歌のジャンルにおいても一つの金字塔となりました。

ディスコグラフィ

「一円玉の旅がらす」は、1990年にビクターからリリースされたシングルCDとしても知られています。また、この楽曲は様々なコンピレーションアルバムにも収録されており、以下のような作品があります：

• - 「みんなのうたベストヒット16」(コロムビアミュージックエンタテインメント、1990年) COCC-6823
• - 「輝け!有線大賞年間グランプリ演歌ベスト16」(キングレコード、1990年) KICX-39

「一円玉の旅がらす」は、時代を超えて愛される名曲として、今なお多くの人々に親しまれています。

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