一時借入金

一時借入金とは

一時借入金とは、国や地方公共団体が、当該会計年度内における一時的な現金の不足を補うために行う借入れのことです。

国の借入

国は、日本銀行から一時借入を行います。借入の最高額は、予算総則に明記され、国会の議決を経る必要があります。また、一般会計と特別会計の両方で認められています。

会計年度内に歳入によって償還する必要があり、これは財政法で定められています。

地方自治体の借入

地方公共団体（普通地方公共団体と特別地方公共団体）は、市中の金融機関から一時借入を行います。借入の最高額は、予算で定められ、これはある時点における一時借入金の現在高の最高額を意味します。そのため、最高額を超えない限り、何度借り入れても補正予算を必要としません。

地方自治体も、会計年度内の歳入によって償還する必要がありますが、出納閉鎖期間内の歳入を充てることも可能です。また、利子については翌年度から支払うことができます。

借入の具体的な方法としては、金融機関との間で当座貸越契約を結び、その範囲内で借り入れる方法と、個別に期間、金額、利率を定めて借り入れる方法があります。

地方公営企業における借換

地方公営企業においては、年度内に償還できない場合に限り、1年を限度として借換えが認められています。これは、地方公営企業法によって定められています。

一時借入金の詳細

国の一時借入金

国の借入は、以下の点が特徴的です。

借入先: 日本銀行
借入限度額: 予算総則に記載、国会の議決が必要
対象会計: 一般会計、特別会計
償還: 当該会計年度の歳入

地方自治体の一時借入金

地方自治体の借入は、以下の点が特徴的です。

借入先: 市中金融機関
借入限度額: 予算で定める、現在高の最高額
補正予算: 最高額を超えない限り不要
償還: 当該会計年度の歳入、出納閉鎖期間内の歳入充当も可
利子支払い: 翌年度から可能
借入方法: 当座貸越契約、個別契約

地方公営企業の一時借入金

地方公営企業の一時借入金は、以下の点が特徴的です。

借換: 年度内償還が困難な場合に1年を限度として可能

関連事項

公金：国や地方公共団体が保有する現金。
日本の財政：日本における国や地方公共団体の財政。

参考文献

ウィキソース: 地方自治法 第二編 第九章 財務#第七節　現金及び有価証券
* 地方自治法（昭和二十二年法律第六十七号）第九章,第七節 :現金及び有価証券.e-Gov法令検索. 総務省行政管理局

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