一畑自動車道

一畑自動車道について

一畑自動車道（いちばたじどうしゃどう）は、島根県の出雲市一畑口から一畑寺までを結ぶ道路であり、もともとは一畑電気鉄道により建設されました。この道路は、戦前に廃止された鉄道路線の代替手段として1961年に開通し、当初は自動車の利用が盛んでした。

建設の背景

この自動車道の開設は、当時のモータリゼーションの進展とともに進められました。一畑電気鉄道は、鉄道の利用が減少している状況に対応する形で、廃止された鉄道路線の区間を自動車道として再生させたのです。1961年に開通した後、事業は順調に進み、1962年には本格的に営業を開始しました。開通時には、遊園地である一畑パークも併設され、その施設の賑わいをもって多くの来客を迎えることとなりました。

一畑パークの影響

一畑パークは、開園当初の賑わいから次第に人気が低下し、1979年に閉園することになりました。このレジャー施設の運営難が影響し、経営を圧迫した結果、一畑自動車道も収益が悪化することとなりました。道路の収益見込みが立たない中、1975年には一畑口から一畑坂下までの3,276メートルの区間が廃止され、その後1979年には残りの区間も閉鎖される運命を辿りました。

現在の状態

一畑自動車道はその後、一畑寺が所有権を取得し、その道は出雲市に無償譲渡されました。現在では、県道23号斐川一畑大社線の一部として利用されています。元々の有料地帯であったこの道も、現在は無料で通行できる状態となり、地域の通行路として活用されています。

沿革

• - 1961年8月: 一畑電気鉄道より開設。
• - 1962年4月: 自動車道事業として営業を開始。
• - 1975年4月: 一畑口 - 一畑坂下間を廃止、開放。
• - 1979年9月: 残りの区間を廃止、開放。

このように、一畑自動車道は地域の歴史と共に発展してきた道路であり、今もなお地元の交通インフラとして重要な役割を果たしています。また、廃止された経緯や遊園地の影響は、地域の経済や交通の変遷を物語るものとなっています。

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