一畑電気鉄道5000系電車

一畑電気鉄道5000系電車

一畑電気鉄道5000系電車は、1998年（平成10年）に一畑電気鉄道（現：一畑電車）が導入した特急形車両です。当時、老朽化した車両の置き換えとサービス向上のため、京王電鉄の5000系電車を譲り受け、改造したものです。2両編成2本（計4両）が在籍しており、一畑電鉄の全定期列車の近代化を完了させました。

特徴

外観：白をベースに、宍道湖の青、出雲大社の黒を配色した特徴的なデザインです。前照灯は2灯から1灯に変更、羅針盤を模したヘッドマークが取り付けられています。側面は2扉で、中央の扉は埋められています。
内装：当初は青を基調とし、転換式クロスシートと回転式クロスシートを備えていました。天井には出雲神話のイラストが描かれていました。ワンマン運転に対応した設備も備えています。2014年には木質化改装が施され、ボックスシートに変更され、杉のパーテーションが設置されました。
足回り：台車は京王線と軌間が異なるため、東京地下鉄（現・東京メトロ）3000系から流用したFS510に交換されました。

木質化改装

2014年、5009編成が島根県産木材の利用促進を目的とした補助金事業により木質化改装されました。内装は杉材を多用し、ボックスシート化されました。外観は従来のカラーリングを踏襲しつつ、木製のヘッドマークが取り付けられました。2021年には、デハニ50形を模したオレンジ色と白帯のカラーリングに変更されました。

運用

かつては特急「スーパーライナー」や急行「出雲大社号」として活躍していましたが、現在は他車両と共通で運用されています。非貫通構造のため、4両編成での通り抜けはできません。

その他

2100系や3000系の追番で、9と10の番号が割り振られています。
2025年以降に新造される8000系に置き換えられる予定です。

関連車両

富士急行1000形・1200形電車
高松琴平電気鉄道1100形電車
伊予鉄道700系電車
* わたらせ渓谷鐵道わ99形客車

一畑電気鉄道5000系電車は、出雲地方の観光輸送を支えてきた車両として、鉄道ファンからも親しまれています。

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