一般職の職員の給与に関する法律

一般職の職員の給与に関する法律について

一般職の職員の給与に関する法律（以下、一般職給与法）は、国家公務員法第2条に規定される一般職の国家公務員の給与に関する事項を定めた日本の法律です。この法律は、国会と内閣に提出される人事院勧告に基づき、内閣が改正案を提出する形で運用されています。対象となるのは、特別職の職員、行政執行法人の職員、および検察官を除く、一般職の国家公務員で、その数は約27万5千人にのぼります。

対象となる職員

一般職給与法の対象となる職員は、以下のように定義されています。

一般職の国家公務員: 特別職や行政執行法人の職員、検察官を除く、国家公務員が該当します。具体的には、各省庁やその出先機関で働く事務官、技術官などが含まれます。

法律の変遷

この法律は、その成立から現在に至るまで、何度か名称や内容の変更を経てきました。

1950年（昭和25年）4月3日: 「一般職の職員の給与に関する法律」として公布・施行されました。適用は同年4月1日に遡ります。
1986年（昭和61年）1月1日: 休暇制度等に関する条項が追加・整備されたことに伴い、「一般職の職員の給与等に関する法律」に名称が変更されました。
1994年（平成6年）9月1日: 休暇制度等に関する部分が「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」として分離独立したため、「一般職の職員の給与に関する法律」に名称が再変更されました。

主務官庁と関連組織

一般職給与法の主務官庁は内閣人事局であり、人事院事務総局給与局や総務省行政管理局調査法制課と連携して執行にあたっています。

法律の構成

一般職給与法は、以下の条文で構成されています。

第1条（この法律の目的及び効力）
第2条（人事院の権限）
第3条（給与の支払）
第4条 - 第8条の2（俸給）
第9条 - 第9条の2（俸給の支給）
第10条（俸給の調整額）
第10条の2（俸給の特別調整額）
第10条の3（本府庁業務調整手当）
第10条の4（初任給調整手当）
第10条の5（専門スタッフ職調整手当）
第11条 - 第11条の2（扶養手当）
第11条の3 - 第11条の7（地域手当）
第11条の8（広域異動手当）
第11条の9（研究員調整手当）
第11条の10（住居手当）
第12条（通勤手当）
第12条の2（単身赴任手当）
第13条（特殊勤務手当）
第13条の2 - 第14条（特地勤務手当等）
第15条（給与の手当）
第16条（超過勤務手当）
第17条（休日給）
第18条（夜勤手当）
第18条の2（端数計算）
第19条（勤務一時間当たりの給与額の算出）
第19条の2（宿日直手当）
第19条の3（管理職員特別勤務手当）
第19条の4 - 第19条の6（期末手当）
第19条の7（勤勉手当）
第19条の8（特定の職員についての適用除外）
第19条の9（俸給の特別調整額、扶養手当等の支給方法）
第20条（俸給の更正決定）
第21条（審査の申立て）
第22条（非常勤職員の給与）
第23条（休職者の給与）
第24条（給与の額及び割合の検討）
第25条（罰則）
附則
* 別表

給与に関する詳細

この法律では、基本給である俸給の他、各種手当や超過勤務手当、期末手当、勤勉手当など、様々な給与に関する事項が定められています。また、非常勤職員や休職者の給与についても規定されており、国家公務員の給与に関する包括的なルールを定めていると言えます。

関連法規

検察官の給与については、検察官の俸給等に関する法律が根拠法となっており、行政執行法人については各法人で労使交渉の上決定されます。

一般職給与法は、国家公務員の給与制度の根幹をなす重要な法律であり、人事院勧告に基づいて定期的に見直しが行われています。そのため、常に最新の情報を確認することが重要です。

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