丁字路

丁字路（ていじろ）とは

丁字路とは、道路が漢字の「丁」の字のように枝分かれしている交差点を指す用語です。三叉路の一種であり、「T」の字に似ていることからT字路（ティーじろ）とも呼ばれます。

名称の由来

丁字路は、その形状が撞木（しゅもく）に似ていることから、かつては「撞木町」や「橦木町」といった地名にも用いられていました。これは、丁字路が古くから人々の生活に密接に関わってきた証拠と言えるでしょう。

法律上の定義

日本の法律では、丁字路は正式な用語として用いられています。道路交通法第2条第1項第5号では、交差点の一つとして定義されており、具体的には「道が三方に向けて延びる三叉路」を指します。この際、正式な用語としては「T字路」ではなく、漢字を用いた「丁字路」が用いられます。

なぜ「丁字路」なのか？

かつて、日本ではアルファベットが一般的ではなかったため、物の形を漢字になぞらえて表現することが多くありました。丁字路もその一つで、漢字の「丁」の字に似ていることから「丁字路」と呼ばれるようになりました。道路交通法にも、この名称がそのまま採用されています。

「T字路」の普及

近年、アルファベットが日常的に使われるようになり、「丁」の字がアルファベットの「T」と混同されることが増えました。その結果、「T字路」という表現も広く使われるようになりました。NHKの放送用語でも、最近では「丁字路」と「T字路」のどちらを使っても良いという見解が示されています。

道路標識における扱い

法律上の用語としては「丁字路」が用いられますが、命令である省令の「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」の別表では「T形道路交差点」という用語が用いられています。また、道路標示においては、┳型の白線で描かれることが一般的です。

関連用語

丁字路に関連する用語として、以下のようなものがあります。

交差点：二つ以上の道路が交わる場所の総称。
三叉路：道路が三方向に分かれる交差点。丁字路とY字路が含まれます。
四叉路：道路が四方向に分かれる交差点。十字路とも呼ばれます。
多叉路：五叉路、六叉路、七叉路など、多くの道路が交わる交差点。
* 追分：古くからの街道が分岐する場所。丁字路やY字路になっていることが多いです。

まとめ

丁字路は、道路が「丁」字型に分岐する交差点であり、古くから人々の生活に密接に関わってきた場所です。法律上の正式な用語としては「丁字路」が用いられますが、近年では「T字路」という表現も広く使われています。道路標識や地図など、様々な場所で目にすることが多い交差点であり、その特徴を理解しておくことは、安全な交通を行う上で重要です。

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