七飯町立精進川小中学校

七飯町立精進川小中学校の概要

七飯町立精進川小中学校は、北海道亀田郡七飯町に存在していた小中併設校です。この学校は、観光名所としても知られる「大沼」に近い東大沼地区に位置していました。周辺には精進川鉱山があり、この地域の鉱山社員の子どもたちが通っていました。学校が地域社会とどのように結びついていたのかを知ることができる興味深い場所です。

沿革

この学校の歴史は1947年まで遡ります。当初は銚子口小学校精進川分校として開校し、家族の教育を目的として設立されました。1951年には七飯町立精進川小学校として独立し、1953年には大沼中学校から精進川中学校が独立して併設され、正式に小中併設校となりました。しかし、1961年に精進川鉱山が閉山したことで児童数が減少し、学校は閉校に至りました。

学校の跡地と地域の現況

現在、精進川小中学校の跡地には周囲の紹介を含む看板が設置されており、地域の歴史を伝える役割を担っています。学校があった場所には、過去の教室や遊び場の面影は残っていませんが、地域の人々の記憶に色濃く刻まれています。

精進川鉱山とは

精進川小中学校の近くには精進川鉱山が存在しており、この地域の発展に寄与しました。採掘は1937年に始まり、最初は昭和製鉄株式会社が褐鉄鉱を採取していました。その後、1942年には硫黄鉱床が発見され、会社名を日本硫鉄株式会社に改名し、硫黄精錬が行われました。1943年には周辺の鹿部鉱山を買収し、雨鱒川鉱山と名付けられました。しかし、1959年には経営不振により閉山となります。

鉱山跡地の今

閉山後の跡地には、坑道の遺構が今も残されており、過去の栄光を偲ばせるスポットとなっています。また、2000年代には廃坑内で見られる氷筍が話題となり、冬には訪れる人々が増えています。これらは地域の自然と文化を生かした新たな観光資源として注目されています。

地名の由来

精進川という地名には面白い伝説があります。昔、お坊がこの地区で修行をしていた際にグミを食べていたところ、村人が誤解してお坊を責めました。お坊は無実を証明するために法力で川の魚を住めなくし、魚のいない川を「精進川」と名付けたと言われています。この話からもわかるように、「精進」とはお坊が守っていた食の戒律から来ているとされています。

まとめ

七飯町立精進川小中学校は、地域の宝物とも言える学校でした。地域に密着した教育の場であり、周辺の鉱山と深く関わっていたことから、地域の人々の生活に大きな影響を与えていたのです。その存在が歴史の中でどのように刻まれているか、今もなお地域の人々によって受け継がれています。

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