万国国際法学会

万国国際法学会（IDI）

万国国際法学会（Institut de Droit International、略称IDI）は、国際法の研究とその発展に貢献することを目的とした国際的な組織です。この団体は1873年に設立され、国際法の分野において顕著な業績を持つ専門家たちが加盟しています。

歴史

万国国際法学会は、1873年9月8日にベルギーのヘントに位置するタウンホールSalle de l'Arsenalで設立されました。この設立には、11人の著名な国際弁護士が集まりました。その中心的な人物は、Gustave MoynierとGustave Rolin-Jaequemynsです。設立時のメンバーは以下の11人です：

• - Gustave Rolin-Jaequemyns（ギュスターヴ・ロラン=ジャックマン、ヘント）：初代事務総長
• - Pasquale Stanislao Mancini（ローマ）：初代会長
• - Émile Louis Victor de Laveleye（リエージュ）
• - Tobias Michael Carel Asser（トビアス・アッセル）（アムステルダム）
• - James Lorimer（エジンバラ）
• - Wladimir Besobrassof（サンクトペテルブルク）
• - Gustave Moynier（ジュネーヴ）
• - Johann Kaspar Bluntschli（ハイデルベルク）
• - Augusto Pierantoni（ナポリ）
• - Charles Calvo（ブエノスアイレス）
• - David Dudley Field（ニューヨーク）

これらのメンバーは国際法の発展に貢献したいとの強い意志を持っていました。

組織構成

万国国際法学会は、名誉会員、会員、準会員からなる私的な組織であり、総数は132人以下です。会員は、国際法の領域において顕著な実績を示した個人で、政治的な圧力から比較的自由であることが求められます。また、会員の分布が世界各地に広がるよう配慮されています。

この学会は、現代の問題に対応するための国際法に関する研究会議を2年ごとに開催し、その成果を国際法の改正に向けた参考として提供しています。ただし、個別の法律問題には深入りしない方針を持っています。

人権や幸福追求権に関連する法律の改正も積極的に促進しており、これらの取り組みにより万国国際法学会は1904年度のノーベル平和賞を受賞しました。

2005年にはポーランドのクラクフで会議が行われましたが、これは事務局長の出身地で開催される慣例です。現在の会員には著名な法律家や法学研究者、さらには国際司法裁判所や国際刑事裁判所の裁判官などが名を連ねています。

まとめ

万国国際法学会は、国際法の研究と発展を支援する重要な組織であり、設立以来、さまざまな国際的課題に取り組んできました。人権や法の支配に対する尽力が高く評価されており、国際社会においてその影響力は大きいです。

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