万葉軒

万葉軒（まんようけん）は、千葉駅の駅弁業者としてその歴史をスタートさせました。現在は株式会社リエイの駅弁・弁当事業ブランド「マンヨーケン」として、千葉市周辺を拠点に活動しています。

歴史

[1928年]]（昭和3年）に合資会社として設立された万葉軒は、当時の国鉄千葉駅周辺で開業しました。その後、駅構内での立ち売り営業の許可を得て駅弁の製造販売を開始。木更津駅にも進出し、その名を広げました。1993年には株式会社に組織変更を行い、1999年にはJR東日本の子会社である[[日本レストランエンタプライズ]と共同で「NRE万葉軒」を設立するなど、事業を拡大しました。

かつては駅構内や稲毛海岸で食堂も運営していましたが、駅の改修などに伴い閉店。2013年にはリエイの子会社となり、2015年にはリエイに吸収合併され、法人としての万葉軒は消滅しました。現在はリエイのフードサービス部門として、伝統の味を引き継ぎながら、EC販売など新たな取り組みも行っています。

製造と販売

万葉軒は、駅弁・仕出し弁当の製造販売のほか、企業向けケータリングやデリバリーも行っていました。かつては自社工場「セントラルキッチン・マンヨーケン」で製造を行っていましたが、現在は協力会社への委託生産となっています。

駅弁以外にも、OEMで弁当や仕出し料理を製造しており、千葉ロッテマリーンズの試合では「マリンスタジアム特別弁当」、中山競馬場ではオリジナル弁当を販売。過去にはジェフユナイテッド市原・千葉の試合でオリジナル弁当を販売していました。

また、bayfmと共同開発した「力玉手箱」をはじめ、数々の期間限定商品を販売しており、近年ではJR東日本千葉支社・bayfmと共同で「ちば元気弁当」を開発。過去には芸能人が監修した弁当も販売していました。

店舗

かつては、万葉軒千葉工場やそごう千葉店に店舗を構えていましたが、現在は千葉駅構内の「万葉軒（マンヨーケン）」ペリエ千葉エキナカ店が主な販売拠点となっています。その他、東京駅構内「駅弁屋 祭」やJR各駅での臨時売店、百貨店催事などでも出店しています。

主な商品

トンかつ弁当

長年愛され続けている万葉軒のロングセラー駅弁です。ソース味の薄いトンカツが白飯の上に載っています。「トンかつ弁当」と表記され、「とんかつ」や「トンカツ」ではありません。ボリュームアップした「ジャンボかつ弁当」も人気です。

菜の花弁当

千葉県のシンボルである菜の花をイメージした弁当です。玉子と鶏そぼろが白飯の上に載っており、あさり串がアクセントになっています。

万葉弁当

定番の幕の内弁当です。

やき肉弁当

甘辛く味付けされた豚焼肉が白飯の上に載った弁当です。

万葉寿司

いなり寿司、太巻き寿司、細巻き寿司、甘酢生姜の詰め合わせです。

販売終了品

やきはま弁當

1940年から販売されていた、千葉名物の焼き蛤を炊き込みご飯に載せた弁当です。

千葉駅名物「やきはま丼」

蛤型の陶器の中に、焼き蛤の串、白焼き、煮蛤が炊き込みご飯の上に載ったものでした。以前は「はまぐり丼」として販売されていました。

いせ海老で鯛弁当

1998年に販売開始された、千葉県産品を使用した駅弁です。他社が販売終了後も万葉軒のみが継続して販売していました。

バーベQ弁当

木更津駅の駅弁として有名だった商品を万葉軒が引き継いだものでした。

大人の休日シリーズ

JR東日本が企画した高級駅弁ブランドで、「大人の休日・大漁万祝」と「大人の休日・下総上総」の2種類がありました。

勝浦鰹のたたき漬け炙り盛り弁当

JR発足20周年記念弁当として、季節限定で販売されていた弁当です。勝浦漁港直送の鰹をたたきにして、表面を炙り、ご飯の上に載せていました。

万葉軒は、長年の歴史の中で、千葉の味を駅弁を通して人々に届けてきました。これからもその伝統を守りながら、新たな挑戦を続けていくことでしょう。

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