丈 (俳優)

丈（小野寺丈）の多彩な才能と活動

丈（じょう、1966年1月29日 - ）は、日本の俳優、演出家、作家として知られています。本名および旧芸名は小野寺丈（おのでら じょう）。太田プロダクションに所属し、幅広い分野で活躍しています。

略歴

東京都出身の丈は、日本大学藝術学部映画学科を中退後、大衆演劇の「梅沢武生劇団」に在籍。その後、劇団JOE Companyを結成し、脚本・演出・出演をほぼ全ての公演で行いました。約10年間の劇団活動休止後、プロデュースユニットとして再出発。ひとり芝居や、六代目三遊亭圓窓に落語を学び高座に上がるなど、多彩な経験を持っています。

実父は著名な漫画家・石ノ森章太郎であり、その原作作品は数多く映像化されていますが、丈の出演は5作品に留まります。近年はドラマや映画、Vシネマなど活動の場を広げ、舞台でも活躍。浜木綿子、藤田まこと、左とん平らに師事し、東宝や松竹制作の公演にも出演しています。

1985年には雑誌『ヒストリーズラン』を発行し、10代へのメッセージを掲載。1999年にはタレントの白石さおりと結婚し、二児の父となります。長男は小野寺永遠、次男は星流として子役やモデルとして活動しています。

2012年には『サイボーグ009』の完結編となる小説『2012 009 conclusion GOD'S WAR』を角川文庫より発行。2021年4月1日、芸名を「丈」に改名しました。

JOE Company

JOE Companyは、一時活動休止を経てプロデューサーシステムに移行しましたが、旗揚げ当初は劇団員を抱える劇団システムでした。主宰者である丈が劇団員を牽引するスタイルは、小劇団を維持するために必要なものでした。劇団旗揚げ3年後には、所属劇団員の向上心と作品のレベルアップを目的に、外部から経験豊富な客演を招き始めました。丈自身もメイン役を演じる機会が多かったものの、劇団員との実力差を埋める必要がありました。その後、丈は劇団員のみが創作・出演する舞台を企画し、劇団員の自主性や実力の向上を促しました。近年は、実力ある役者を集める傍ら、一般オーディションも開催し、自身は脇役に徹しています。

JOE Companyは、作品ごとに表現方法やジャンルを変化させており、純愛コメディからSF、伝奇ミステリー、ホラー、パニックアクションなど、多彩な作品を手がけています。

石ノ森章太郎との関係

丈は、「石ノ森の息子」であることを公言しないようにしたいと語り、父の存在によって生じるジレンマや苦悩をブログで綴っています。爆笑問題とのエピソードでは、大学在学中に「仮面ライダーのマスクのデザインを最終決定したのは自分だ」と自慢していたことが明かされています。

1989年には、劇団公演「トライアングルビジョン」の上演台本を父親、さいとう・たかを、藤子不二雄Aに依頼。自身の苦悩を綴ったメッセージが配布されました。

交流関係

丈は、『HOTEL』で共演した高嶋政伸、石橋保、赤坂晃との交流を続けています。高嶋政伸とは互いに多忙となり会う回数は減ったものの、親交は続いており、劇団公演には高嶋が駆けつけることもあるそうです。石橋保とは同年代であることから意気投合し、「芸能界での親友の1人」と語っています。

赤坂晃が芸能界を去った後も交流を続け、丈が監督・演出を務めた作品に主演として赤坂を起用。赤坂との交流をきっかけに、「HOTEL会」を開き、芸能界を去った秋山純も招いています。

主な出演作品

丈は、数多くのテレビドラマ、映画、舞台に出演しています。

テレビドラマ: 『星雲仮面マシンマン』, 『スケバン刑事』, 『HOTEL』, 『ウルトラマンダイナ』, 『おみやさん』, 『終着駅シリーズ』, 『警視庁考察一課』など
映画: 『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』, 『ウルトラマンサーガ』, 『ぬくもりの内側』, 『いちばん逢いたいひと』など
* 舞台: 東宝製作の作品を中心に多数出演

脚本・監督作品

丈は、脚本家としても活動しており、『真・仮面ライダー 序章』や『サイボーグ009 THE CYBORG SOLDIER』の脚本を担当。監督としても『7 NANA』や『いちばん逢いたいひと』を手がけています。

小説

丈は、石ノ森章太郎との共著として小説『2012 009 conclusion GOD'S WAR』を発表しています。

丈は、俳優、演出家、作家として、多岐にわたる分野で才能を発揮し、幅広い世代から支持を集めています。

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