三ツ矢歌子

三ツ矢歌子：昭和を彩った名女優

三ツ矢歌子（1936年8月1日 - 2004年3月24日）は、日本の映画とテレビドラマで活躍した女優です。大阪府堺市東区出身で、その美貌と演技力で多くの人々を魅了しました。

生涯

三ツ矢歌子はプール学院高等学校を卒業後、1955年に新東宝の新人募集に応募し、見事合格。第4期スターレットとして入社しました。同期には北沢典子、原知佐子らがいました。1956年には映画『君ひとすじに』でデビューし、池内淳子、久保菜穂子とともに「新東宝現代劇の女優三羽烏」として人気を博しました。

1960年には小野田嘉幹と結婚し、二児をもうけました。新東宝の倒産後は、テレビドラマに活動の場を移し、昼ドラマで高視聴率を連発。「昼メロの女王」として一世を風靡しました。

2004年3月24日、間質性肺炎のため東京都内の病院で逝去。67歳でした。

映画での活躍

三ツ矢歌子は、新東宝時代に数多くの映画に出演しました。

君ひとすじに（1956年）
何故彼女等はそうなったか（1956年）
女真珠王の復讐（1956年）
海女の戦慄（1957年）
暁の非常線（1957年）
肉体女優殺し 五人の犯罪者（1957年）
スーパージャイアンツ 人工衛星と人類の破滅（1957年）
スーパージャイアンツ 宇宙艇と人工衛星の激突（1958年）
人喰海女（1958年）
姑娘と五人の突撃兵（1958年）
戦場のなでしこ（1959年）
闘争の広場（1959年）
人間の壁（1959年）
裸女と殺人迷路（1959年）
激闘の地平線（1960年）
女奴隷船（1960年）
黒線地帯（1960年）
地獄（1960年）

新東宝倒産後も、映画に出演。

暖春（1965年）
徳川の女帝 大奥（1988年）

テレビドラマでの活躍

テレビドラマでは、NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京など、数多くの局で様々なドラマに出演しました。

澪つくし（1985年）
京、ふたり（1990年）
華麗なる一族（1974年）
不良少女とよばれて（1984年）
鬼平犯科帳（1993年）
横溝正史傑作サスペンス 犬神家の一族（1990年）

特に、昼ドラマでの活躍は目覚ましく、「昼メロの女王」としての地位を確立しました。

人となり

三ツ矢歌子は、美貌だけでなく、その明るく気さくな人柄で多くの人に愛されました。学生時代の同級生には坂本スミ子がおり、親交がありました。新東宝の同期である原知佐子は、三ツ矢の訃報に際し、「歌子ちゃんはスターに成るべく新東宝に入社して来た人だった」と語っています。

家族

夫は小野田嘉幹。義弟に平田昭彦、義妹に音羽美子、久我美子がいます。

関連情報

* 夫である小野田嘉幹が、三ツ矢歌子の闘病生活を綴った『桜は二度咲いた―肺がんと闘い、逝った女優・三ツ矢歌子』を出版しています。

三ツ矢歌子は、昭和の映画・テレビドラマ界において、その美貌と演技力で輝きを放った名女優として、多くの人々の記憶に残っています。

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